内容説明
生き生きと蘇った古代都市。ギリシア、ローマ時代「オリエントの麗しい冠」といわれるほど栄え、また初期キリスト教の中心地であったアンティオキア千年の歴史を、豊富な史料のもとに精細に描く。典型的な都市史。
目次
プロローグ 歴史におけるアンティオキア
第1章 アレクサンダー大王以前
第2章 セレウコス政服王の都市
第3章 セレウコス朝の王たち
第4章 ローマ人の到来
第5章 シリア属州の首都
第6章 初期キリスト教社会
第7章 キリスト教ローマ帝国の始まり
第8章 キリスト教の反対勢力
第9章 古典文化とキリスト教文化
第10章 「オリエントの麗しい冠」
第11章 東ローマ帝国時代
第12章 アンティオキアの終末
エピローグ アンティオキアの遺産
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
4
農作物豊かな世界都市アンティオキアの歴史とその崩壊を描いている。「アンティオキアの滅亡の時…アラブ軍の急激の進出のおかげで、シリア・パレスチナの非常に多くの都市や防衛拠点が次々と占領されていった…アラブ軍が来ると、アンティオキアは少しも抵抗せず…すぐに降伏した。…アンティオキアの歴史は終わった。当時、アンティオキアやシリアからの避難民たちの有名な脱出事件があった。多くの者がローマ帝国の西半分に行った。例えば、ミラノではアンティオキアゆかりの聖者であった聖バビラスや聖ロマヌスの崇拝が行われている。」2023/10/07
フェニックス
0
初期キリスト教「五本山」(コンスタンティノープル、アンティオキア、アレクサンドリア、イェルサレム、ローマ)の中で、他の4つの都市と異なり、歴史的役割を終え、現在では、廃墟となっている古代地中海世界有数の大都市「アンティオキア」。日本で、アンティオキアを中心に取り上げているのは、私はこの本しか知らない。ただし、古代ローマ帝国崩壊以降の歴史については、さらっと記載がある程度なので、注意。
葉紗
0
今はトルコにある都市、アンティオキアの古代の歴史を書いたもの。アレクサンドロス大王が開発し、セレウコス朝の首都となり、ローマに征服されてキリスト教の中心地となり、最後はイスラムのものになる―。そんな激動の歴史をたどったアンティオキアを、女王ゼノビアや皇帝ユリアヌス等魅力的な人物とともに描いています。心に残ったのはユリアヌスの章。キリスト教の中心地でありながらギリシア宗教の聖地でもあった故に、ギリシア宗教の復活を目論むユリアヌスが重要視したさまが参考になりました。2014/07/20




