新潮クレスト・ブックス<br> ある犬の飼い主の一日

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新潮クレスト・ブックス
ある犬の飼い主の一日

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  • サイズ 46判/ページ数 192p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105901882
  • NDC分類 949.33
  • Cコード C0397

出版社内容情報

コロナ禍の読者に生きるよろこびを伝え、あたたかく励ました、オランダのベストセラー長篇。中年男ヘンクは、離婚して老犬と暮らすICUのベテラン看護師。ある朝、散歩中にへばった老犬を素早く介抱してくれた女性がいた。その名はミア。人生の辛苦を人並みに経験してきたヘンクだが、久々にときめいている自分を発見する。一人の男が生きる喜びを取り戻していく一日をつぶさに描いた愛すべき長篇。リブリス賞受賞作。

内容説明

本好きの中年男ヘンクは、離婚して老犬スフルク(ならず者)と暮らすICUのベテラン看護師。ある朝、運河沿いを散歩中、へばってしまった老犬をすばやく介抱してくれた女性がいた。この日は、かわいい姪の17歳の誕生日。元妻の情事の現場に出くわして以来、恋なんていうものとは無縁に生きてきたヘンクだが、けさ出会った同世代の女性にときめいている自分を発見する。戸惑う彼の背中を、姪のローザがどんと押す。離婚、不遇だった兄の死、やり手の弟との不仲、忍び寄る老い…人生の辛苦をさまざまに経験してきた男が、生きるよろこびを取りもどしていくさまをつぶさに描く。2020年、コロナに見舞われたオランダで、多くの人たちを慰め、励ましたベストセラー小説。リブリス文学賞受賞。

著者等紹介

コラールト,サンダー[コラールト,サンダー] [Kollaard,Sander]
1961年、アムステルフェーン市に生まれる。アムステルダム自由大学で歴史学専攻ののち、医学関係の出版社に勤務。2006年、スウェーデンに移住。スウェーデン人の妻と3人の子どもとともにストックホルム近郊に暮らす。短篇集『あなたの愛する人の瞬時の帰還』により、2014年、ファン・デル・ホーフト賞受賞。2020年、『ある犬の飼い主の一日』により、権威あるリブリス文学賞を受賞

長山さき[ナガヤマサキ]
1963年、神戸生まれ。関西学院大学大学院修士課程修了。文化人類学を学ぶ。87年、オランダ政府奨学生としてライデン大学に留学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アン

111
スフルク(ならず者)という老犬とアムステルダム近郊で暮らす56歳ヘンクは、離婚歴のあるICUの看護師。愛書家で思慮深く独自の人生観を持つ。そんな彼のありふれた一日が美しくほんのりと色付くように、なんとも軽やかにユーモアを滲ませながら明快に綴られる。犬を散歩中に介抱してくれた女性ミアへの少年のような心のときめき、姪ローザとの微笑ましい友情と信頼、音楽好きで感情豊かなスフルクへのかけがえのない想いが行間から溢れ出す。人生への肯定感を温かな眼差しで捉え、傍らにある小さな幸せの大切さを伝えてくれる優しい物語。 2023/06/05

どんぐり

87
ヘンク・ファン・ドールン、集中治療室の看護師。子どもはなく、いまだ離婚の傷が癒えない50代半ばの男性。「読書によって他人の考えおよび感情の世界に入り込むと、エンパシーが豊かになるが、自らの個性は希薄になる」と思っている読書家だ。まあ、それはよしとして、ヘンクは犬の散歩中にパティ・スミス似の女性ミアと出会い、その瞬間に恋をして奇妙な熱に浮かされて夢見ているような状態に陥っていく。彼の味方は、心不全で喘ぎ呼吸がみられる老犬スフルクと14歳の姪のローザだ。果たしてこの中年男の恋は成就するのか。→2023/12/27

がらくたどん

74
離婚して老犬と暮らす中年ICU看護師ヘンク。両親・兄を亡くし係累は馬の合わない弟(とその妻子)のみ。メタボを気にしつつ仕事と犬の散歩と読書で構成された静かな毎日。愛犬の加齢による心疾患の兆候で凪の水面にさざ波が立つように揺らぐ彼のありふれたでも掛け替えのない一日の物語。ICUという職場・孤独に死んだ兄の記憶・獣医の息子の死。この日ヘンクに陰りの予感を直視させたのも老犬なら「でも今は生きている」と実感が湧く新たな出会いをくれたのも彼。人間とその人生の一時期を並走してくれるシッポの同居者の心音が重なる生命賛歌2023/06/26

Apple

63
初老の男性である主人公ヘンクの一日には、身近なもの•飼い犬のスフルク•姪や弟との人間関係などに対する感動のようなものが所々に見られました。歳を重ねることのセンチメンタルさや喪失の予感も描かれていますが、悲観的ではなく希望があり、とてもいいと思いました。生気に満ち衰えをものともしないヘンクの姿に、勇気づけられるような気持ちになりました。ミアと初めて出会い犬を気遣ってもらうシーンで、ぶつかりそうになった自転車の男に中指を立てて返す所などとても面白いです。老いや人生をテーマとしながら、湿っぽくない良い小説でした2023/05/15

やまはるか

52
 3人称の視点が主人公ヘンクの他に、恋人ミア、我々と切り替わるが、技巧的でも不自然でもなく、物語の温かみを醸す配慮と感じた。タイトルにあるように終わりそうで終わらない夏の長い一日が描かれている。原題は「ある犬のくらしより」となっているそうで、「原題に込められた意味が未だにわからない」と訳者が疑問を呈しているが、原題の意味を探ることもこの本の楽しみの一つであった。犬の一致は単なる偶然だけど、繰り返し読んでいるヘレ・ヘレの「犬に堕ちても」と同じ星から届いた物語のように思え、読むことの喜びと満足を得た。2024/04/03

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