新潮クレスト・ブックス<br> アコーディオン弾きの息子

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新潮クレスト・ブックス
アコーディオン弾きの息子

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  • サイズ B6判/ページ数 576p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105901660
  • NDC分類 993.5
  • Cコード C0397

出版社内容情報

葛藤、友情、そして裏切り――内戦から民族独立の抵抗運動まで、波乱の近現代史を描く、クレスト・ブックスはじめてのバスク語文学。

内容説明

1999年、カリフォルニアで死んだ男が書き残した「アコーディオン弾きの息子」という回想録。親友である作家は、バスク語で書かれたこの手記を元に、彼ら二人の物語を紡ぎはじめる。死んだ幼なじみが、家族にも読めない言葉で綴り、向きあおうとした過去とは何だったのか。故郷の美しい自然、朴訥で生気あふれる人びと、名士として知られた幼なじみの父のもう一つの顔…。スペイン内戦とフランコ独裁、そしてテロの時代へ。暴力の歴史にさらされた若者たちの震える魂、痛ましい記憶を力強く繊細に描きだす。多彩な人物が躍動する、バスク語現代文学の頂点。

著者等紹介

アチャガ,ベルナルド[アチャガ,ベルナルド] [Atxaga,Bernardo]
1951年スペイン・バスク地方のギプスコア県生れ。ビルバオ大学(現バスク大学)とバルセロナ大学で経済学と哲学を学び、1970年代からバスク語文壇で頭角を現す。1988年刊行の連作短編集『オババコアック』でスペイン国民小説賞を受賞、一躍国際的な注目を集め、世界各地の26言語に翻訳される。1999年には英オブザーバー紙の「21世紀に活躍が期待される書き手」の一人に選ばれた

金子奈美[カネコナミ]
1984年秋田県生れ。東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士後期課程単位取得満期退学。現在、福岡大学共通教育研究センター専任講師。専門はバスク文学、スペイン語圏現代文学、翻訳研究。訳書にキルメン・ウリベ『ムシェ 小さな英雄の物語』(第2回日本翻訳大賞受賞、第2回エチェパレ=ラボラルクチャ翻訳賞受賞)(白水社刊)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

120
世の中に強いうねりを起こす政変、特にクーデターやテロから内戦や戦争に繋がるような強い変化は、世代間での対立も生む。民族間、国家間だけでももう十分酷いのに。受け継がれるはずのものが、途絶えてしまう。反抗のエネルギーは、時を経れば強い郷愁となって襲いかかる。取り返しのつかない思い出。。バスクだけでなく、このようなことは世界共通に起こり得る。そして、奪われてはならない母国語。少し勘違いした自己紹介の時の無邪気さが、アコーディオンの動きに合わせてひらひらする蝶に重なる。2020/10/12

buchipanda3

109
バスク語現代文学を初体験。スペインのバスク地方というと料理、サッカー、そして独自の言語というのが頭に浮かんだ。本作はその類を見ない言語を持つ人々の飾らない暮らしぶりと内戦という哀しい歴史に翻弄された男性の少年期からの青春回想録が抒情的な文章で丁寧に語られていた。小さな文化への理不尽な圧制は分断をもたらし、故郷を去らざるを得なかったダビ。異国の地で彼が描いたのは、忘れられない出来事、そして言語を子供たちへ残すという強い想い。その物語は人と文化が確かにそこに生きていたという証を浮かび上がらせていたと思う。2020/09/11

キムチ

69
余りの分厚さにぐっ・・掌で温め・・じっくり読んだ。バスク地方~ピレネー山麓に位置し仏西に跨る。自国語とは異なる言語を持つ。20C半ばにはフランコ政権に反旗を翻し激しい内戦が続く。後にETAの武力闘争へと連なる・・その内線後 米で死去した友人を想い遺作に手を入れ 作品化したのがヨシェバ。ダビはかの地をアルカディアの如く愛しすぎた為、牧歌調に仕上がった。そこに手を入れ、内戦下の民の愛も苦悩も悲しみも土と共に練り上げ 我々に供している。為に、醸し出すハーモニーがアコーディオンの悲哀の情感たっぷりに仕上がっている2020/11/21

ヘラジカ

64
バスク語文学。故郷を去った男が残した手記(自伝)を幼馴染が編纂/加筆して物語を作り上げたという設定。前半はあまり大きなイベントが起きず緩やかで地味な流れが続くが、親世代の壮絶な歴史に因む苦悩なども取り入れられており、かなり歯応えがあった。大国の間で圧し潰されそうになってきたバスク独自の生活や文化が知れて興味深い。活動家としての過去が明かされる「八月の日々」以降は、サスペンスフルなエピソードが続き、前半とは打って変わって物語として強く魅了された。大作ではあるが海外文学好きなら是非とも読み通すべき貴重な作品。2020/05/27

天の川

61
バスクからアメリカに移住したダビ。死後、バスク語で彼が書いた回想録を幼馴染の小説家ヨシェバが翻訳し手を入れる。少数言語で回想録を書いた理由。山バスクでの青春の日々は牧歌的でキラキラしているけれど、そこにはフランコ政権下の血塗られた村の記憶や父への疑惑、反発があった。彼が故郷を捨て、過去を封じ込めざるを得なかった状況が終章で怒涛の如く明らかになる。独立運動とテロリズムに巻き込まれていく幼馴染三人のそれぞれの選択は重い。為政者は征服の際に言語や独自文化を禁じる同化政策をとる。バスク語への思いを強く感じる本だ。2021/02/10

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