Crest books
突然ノックの音が

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  • サイズ B6判/ページ数 235p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105901165
  • NDC分類 929.733
  • Cコード C0397

出版社内容情報

しゃべる金魚。神様の本音。奇妙な投資ゲーム。ままならぬセックス。テロリズム。イスラエルの人気作家の掌篇集。オコナー賞候補作。

イスラエルを代表する人気作家による驚きと切なさとウィットに満ちた38篇。人の言葉をしゃべる金魚。疲れ果てた神様の本音。ままならぬセックスと愛犬の失踪。?つき男が受けた報い。チーズ抜きのチーズバーガー。そして突然のテロ――。軽やかなユーモアと鋭い人間観察、そこはかとない悲しみが同居する、個性あふれる掌篇集。映画監督としても活躍する著者による、フランク・オコナー賞最終候補作。

内容説明

人の言葉をしゃべる金魚。疲れ果てた神様の本音。ままならぬセックスと愛犬の失綜。嘘つき男が受けた報い。チーズ抜きのチーズバーガー。そして突然のテロ―。軽やかなユーモアと鋭い人間観察、そこはかとない悲しみが同居する、驚きに満ちた掌篇集。映画監督としても活躍する著書による、フランク・オコナー国際短篇賞最終候補作。

著者等紹介

ケレット,エトガル[ケレット,エトガル] [Keret,Etgar]
1967年、イスラエル・テルアビブ生まれ。義務兵役中に小説を書き始め、92年、短篇集『パイプライン』でデビュー。絵本やグラフィック・ノベルの原作を執筆するほか、映像作家としても活躍。2006年には『ジェリーフィッシュ』で妻のシーラ・ゲフェンとともにカンヌ映画祭カメラ・ドール(新人監督賞)を受賞。作品は現在37か国以上で出版され、『突然ノックの音が』は、フランク・オコナー国際短篇賞の最終候補作となった。テルアビブ在住

母袋夏生[モタイナツウ]
長野県生まれ。ヘブライ語翻訳家。訳書にウーリー・オルレブ『壁のむこうから来た男』(産経児童出版文化賞受賞)など。1998年、ヘブライ文学翻訳奨励賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

77
日常のおかしみと寂しさなどのあるあるとそんな中にぽっかり、空いている非日常の穴を描いた短編集。生きている実感が希薄なエア・ストーカーの日常を描いた「健康的な朝」、喧嘩が多い家族のあるある「お行儀の良い子」、亡くなった妻がプードルになった夫の告白「プードル」、蛙の子は蛙な「大きな青いバス」、中東・ロシア版マジックリアリズム「金魚」、取らぬ狸の皮算用「一撃」、魂を召しに来た天使の「世界に平和をだって?ふざけんな!」という怒号に笑いが飛び出すブラックな「グアバ」が好きです。2015/10/30

天の川

58
さまざまな味わいの38の短編。ほんの数ページのものも多いのに、予測のつかない結末のてんこ盛り。シュールな設定で、時折クスッと笑える。イスラエルのテルアビブ在住のユダヤ人作家だけに、時折さりげなく登場する自爆テロや腕に見える囚人番号の入れ墨、防御壁などの文言にギョッとするけれど、やはりそこにはさまざまな日常があって、私が抱くイスラエルのイメージはとてもステレオタイプなのだと思わせられる。「チクッ」「金魚」「痔」「喪の食事」「グアバ」あたりが印象に残った。2023/10/01

あさうみ

48
寝る前や電車のってる時間に読めるくらいの短い話がつまった短編集。短いのに印象的な逸話のかずかず。奇妙であり、幻想的で、いろんな味が楽しめる。戦争と生死が身近にある環境である作者ならではの世界感に浸る。「喪の食事」がお気に入り。2019/06/14

りつこ

47
「この国じゃ、なにかほしかったら、力ずくじゃないとダメなんだ」。不穏な言葉で始まるが、全編通してとてもユーモラスで思わず笑ってしまう作品が多い。意外な展開だったり、いきなり終わったり、予期してないようなグッとくる言葉があったりで、ほかに類を見ない作風がとても素敵だ。遠く離れた国、よくわからないこわい国、そんなぐらいの感覚しかなかったけれど、でもそこに暮らす人は怖くもないし異常でもない。自分たちと同じところ、また違うところがあって、それが楽しい。海外の小説を読む楽しさが詰まっている作品だった。2015/04/08

(C17H26O4)

39
濃い、濃かった。それぞれ短い話なのだが、「突然」なんらかの出来事に見舞われた人々の戸惑いや諦めや開き直りが、ぎゅぎゅっと濃縮されている感じ。イスラエルの作家の作品ということで、少し調べました。恥ずかしながら不勉強で、イスラエルと言えばパレスチナ問題のイメージばかりが強かったのですが、かなりの技術大国で、テルアビブは大都会だったのですね。作品中、戦争や死の気配を感じることもありましたが、作者が人を人生を愛していることが伝わってきました。いえ、ハートフルな話はなくって、超ドライで超短い話ばかりだったのですが。2018/04/06

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