Crest books<br> アンネ・フランクについて語るときに僕たちの語ること

個数:
  • ポイントキャンペーン

Crest books
アンネ・フランクについて語るときに僕たちの語ること

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2024年04月30日 10時23分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 271p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105901011
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

出版社内容情報

ホロコーストがまた起こったら彼はあなたを匿ってくれる? 無邪気なゲームが照らす夫婦の亀裂。フランク・オコナー賞受賞の短篇集。

もしもまたホロコーストが起こったら、誰があなたを匿ってくれるでしょう――。フロリダの旧友夫妻を訪ねてきたイスラエルのユダヤ教正統派夫妻。うちとけた四人は、酒を飲み、マリファナまで回してすっかりハイに。そして妻たちが高校時代にやっていた「アンネ・フランク・ゲーム」を始める。無邪気なゲームがあらわにする、のぞいてはいけなかった夫婦の深淵。ユダヤ人を描いて人間の普遍を描きだす、傑作短篇集。

内容説明

もしもまたホロコーストが起こったら、誰があなたを匿ってくれるでしょう?―無邪気なゲームがあらわにする、取り返しのつかない夫婦の亀裂(「アンネ・フランクについて語るときに僕たちの語ること」)。ユダヤ人のヨルダン川西岸への入植の歴史を、子を奪いあう二人の母を軸にして、寓意あふれる短篇に仕立てあげた「姉妹の丘」。物語にはつねに背景がある、人生にはつねに背景がある―年若い息子に父が語る、悲劇を生きのびた男の非情な選択(「若い寡婦たちには果物をただで」)。コミカルな語り口にしのばせた倫理をめぐる深い問いかけ。ユダヤ人を描くことで人の普遍を描きだす、啓示のような八つの短篇小説。

著者等紹介

イングランダー,ネイサン[イングランダー,ネイサン] [Englander,Nathan]
1970年、ニューヨーク州ロングアイランドのユダヤ教正統派コミュニティに生まれ、敬虔なユダヤ教徒の少年として成長。ニューヨーク州立大学在学中に初めてイスラエルを訪問。非宗教的知識人の存在にカルチャーショックを受け、やがて棄教。小説を書きはじめる。おもな著書に長篇小説The Ministry of Special Cases、短篇集For the Relief of Unbearable Urges(PEN/マラマッド賞、スー・カウフマン新人賞受賞)。現在ニューヨーク州ブルックリン在住

小竹由美子[コタケユミコ]
1954年、東京生まれ。早稲田大学法学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 3件/全3件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

100
「なぜなら物語には背景があるんだ。人生にはつねに背景がある」。米国生まれの著者はある時期から信仰を離れ創作を始めた。そんな彼の目を通してユダヤ教徒の人たちの姿が語られている。表題作では米在住とイスラエル移住の二組の友人夫婦の会話が軽妙な語り口で描かれ、そこから見えてくる人間味ある滑稽さを面白く読めた。そしてオチが強烈。初期入植者の緊張感と二人の母親の運命の行方を描いた「姉妹の丘」は印象的な物語。裁判の場面に唸らされた。「若い寡婦たち〜」も鋭利な現実の重みが人生を問う。そしてある作家の話は素直に心に残った。2023/09/07

藤月はな(灯れ松明の火)

86
軽い文体だと思って読んでいたら人間の不可解さにユダヤ人だからこそのアイデンティティや重みが合わさってきて沈みます。表題作は、マリファナを吸いながら「アンネ・フランクごっこ」しているんだけど、そこで夫婦での誰を守るかの優先順位が浮き彫りになるのにゾクリとすると同時に「所詮、他人同士だからね・・・」と諦めざるを得ない。「姉妹の丘」は取り合いになる娘、アヘレトはイスラエルの比喩であることと同時に「契約は言葉にした時点でどんな理由があったとしても果たさなければいけない」というユダヤ教の厳粛な規律に心が凍り付く。2016/08/13

まつこ

71
身近ではないのでどうしても混同してしまう「宗教」と「民族」。ユダヤ人≠ユダヤ教。頭を使う話が多いですが、心はストんと納得しました。特に表題作は印象的でホロコーストは歴史としか認識していなかったのですが、彼等には現代のホロコーストを具体的に想像するほど、昔のことではないということを痛感しました。また『姉妹の丘』『僕たちはいかにしてブルム一家の復讐を果たしたか』『キャンプ・サンダウン』『読者』もユーモアを混ぜた問題提起のようでほどよい疲れに酔いしれました。そして最終話!他の作家には書けない作品だと思います。2015/03/05

キムチ27

61
読めば読むほどにパレスチナとイスラエル、国際関係の介入の温度へ理解が難しくなる。裕福な家庭に生まれ育った筆者が棄教後ペンを取る。民族の血を持つ彼が描く 内なる旧約聖書からのユダヤ人の迫害とホロコーストの路程。付きまとうのは 私の脳内浸透が不可だったという認識。100%日本人として生まれ育ち、今日の私となった事実を否応なく突き付けられた。解った積りで読んだとは言いたくないし、言えない。関係する映画ドラマの類も数年来みて来ても 歴史を知らな過ぎる。引き換え 著者の立ち位置の明快さ。突き抜けるユダヤ人感覚。2022/08/10

TATA

52
敬虔なユダヤ教徒として育った筆者による短編八作。ユダヤ教については高校生の頃の倫理の授業で習った以上の知識は持ち合わせていなかったが、この作品いずれにもその底辺に流れるのは民族としての凄絶な記憶と厳しい戒律に社会構造。そして戦争がすぐそばにあるという現実。これらの過酷さの中で育まれる日常は私たちと似通う部分もあるが、やはり理解しきれないところが多い。いずれも感嘆するが特に「姉妹の丘」と「若い寡婦たちには果物をただで」の二作が白眉、戦慄を覚えます。夜読むものじゃなかった、今日寝れるかなあ。2021/12/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/6448294
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。