出版社内容情報
ホロコーストがまた起こったら彼はあなたを匿ってくれる? 無邪気なゲームが照らす夫婦の亀裂。フランク・オコナー賞受賞の短篇集。
もしもまたホロコーストが起こったら、誰があなたを匿ってくれるでしょう――。フロリダの旧友夫妻を訪ねてきたイスラエルのユダヤ教正統派夫妻。うちとけた四人は、酒を飲み、マリファナまで回してすっかりハイに。そして妻たちが高校時代にやっていた「アンネ・フランク・ゲーム」を始める。無邪気なゲームがあらわにする、のぞいてはいけなかった夫婦の深淵。ユダヤ人を描いて人間の普遍を描きだす、傑作短篇集。
内容説明
もしもまたホロコーストが起こったら、誰があなたを匿ってくれるでしょう?―無邪気なゲームがあらわにする、取り返しのつかない夫婦の亀裂(「アンネ・フランクについて語るときに僕たちの語ること」)。ユダヤ人のヨルダン川西岸への入植の歴史を、子を奪いあう二人の母を軸にして、寓意あふれる短篇に仕立てあげた「姉妹の丘」。物語にはつねに背景がある、人生にはつねに背景がある―年若い息子に父が語る、悲劇を生きのびた男の非情な選択(「若い寡婦たちには果物をただで」)。コミカルな語り口にしのばせた倫理をめぐる深い問いかけ。ユダヤ人を描くことで人の普遍を描きだす、啓示のような八つの短篇小説。
著者等紹介
イングランダー,ネイサン[イングランダー,ネイサン] [Englander,Nathan]
1970年、ニューヨーク州ロングアイランドのユダヤ教正統派コミュニティに生まれ、敬虔なユダヤ教徒の少年として成長。ニューヨーク州立大学在学中に初めてイスラエルを訪問。非宗教的知識人の存在にカルチャーショックを受け、やがて棄教。小説を書きはじめる。おもな著書に長篇小説The Ministry of Special Cases、短篇集For the Relief of Unbearable Urges(PEN/マラマッド賞、スー・カウフマン新人賞受賞)。現在ニューヨーク州ブルックリン在住
小竹由美子[コタケユミコ]
1954年、東京生まれ。早稲田大学法学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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buchipanda3
藤月はな(灯れ松明の火)
まつこ
キムチ27
TATA