大いなる探求〈下〉人類は経済を制御できるか

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  • サイズ A5判/ページ数 357p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105415037
  • NDC分類 331.2
  • Cコード C0033

出版社内容情報

恐慌から大戦、東西冷戦へ。ケインズ、ハイエク、フリードマン、セン……経済の荒波に立ち向かった天才経済学者たちの知的格闘史。

経済学者たちは命がけで考え、戦い、恋をした――。なぜ貧困や格差が生まれ、なぜ恐慌や戦争が起こるのか――文明社会の存亡を握るこの大難題に挑んだ天才たちがいた。マルクス、マーシャル、シュンペーター、ケインズ、ハイエク、セン……偉大な経済学者たちの理論と破天荒な人生を鮮やかに描く、世界的ヒット『ビューティフル・マインド』の著者による歴史ノンフィクション。

内容説明

恐慌から戦争、そして東西冷戦へ。世界を動かした天才経済学者の知的格闘史!

目次

第2部 恐怖(ヨーロッパが死んでいく―ヴェルサイユのケインズ;喜びなき街―ウィーンのシュンペーターとハイエク;物質的ならざる心の道具―一九二〇年代におけるケインズとフィッシャー;点火装置が壊れている―大不況の中のケインズとフィッシャー;実験―一九三〇年代のベアトリス・ウェッブとジョーン・ロビンソン;経済学者の戦争―財政官僚としてのケインズとフリードマン;亡命―第二次大戦中のシュンペーターとハイエク)
第3部 自信(過去と未来―ブレトン=ウッズのケインズ;隷従からの解放―ハイエクとドイツの奇跡;経済を制御する装置―サミュエルソン、都へ行く;大いなる幻影―モスクワと北京におけるジョーン・ロビンソン;運命との逢い引き―カルカッタとケンブリッジのアマルティア・セン)

著者等紹介

ナサー,シルヴィア[ナサー,シルヴィア] [Nasar,Sylvia]
1947年、ドイツ生まれ。「ニューヨーク・タイムズ」の経済記者として活躍。1998年、ノーベル経済学賞を受賞した天才数学者ジョン・F・ナッシュの半生を描いた『ビューティフル・マインド』で全米批評家協会賞(伝記部門)受賞。現在はコロンビア大学大学院ジャーナリズム学科で教鞭を執る

徳川家広[トクガワイエヒロ]
1965年、東京都生まれ。翻訳家。作家。徳川宗家19代目にあたる。慶應義塾大学経済学部卒。ミシガン大学大学院で経済学修士号、コロンビア大学大学院で政治学修士号を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

12
1916年にJ.M.ケインズがリバタリアン的根拠による、良心的徴兵忌避で両親を悲しませていたとは知らなかった(21頁)。インフレは、小走り→駆け足→全力疾走というように、徐々に加速していくようだ(51頁)。ガソリンが高い。円安で値上げされている。TPPや消費税だと余計こうなるのだろうな。実質賃金上げてほしいが、無理だな。負担増ばかり。マーシャルは不況は無作為の衝撃(経済の外部)によるとしたが、シュンペーターは景気循環は本質として良い効果をもたらすと考えた(63頁)。18章はSenが出てくる。口腔癌と闘争。2013/08/20

わたなべよしお

7
 そもそも私は経済学について全く知らないので、経済学を学んだ人がどう評価するか知りたいと思う。少なくても私にとっては素晴らしく、よく分る本だった。大学で経済学を学ぶ学生は1年生の時に全員が読むべきと言いたくなる。ケインズというほとんど名前しか知らない大経済学者がどういうことを考えたのか、も理解できたつもりだ。もっとも一番、心に残ったのはアマルティア・センの「発展をいうものを経済成長だけでなく、個人の自由の実質的な拡張によって判断したい」という言葉だ。2013/12/08

KAZOO

7
下巻はケインズ、シュムペータ、ハイエクが中心となってさらにサムエルソンやアマルティア・センなどが出てきて上巻よりも理論的な解説が多くなっています。私も比較的経済書を読み漁るのが好きなのですが、この著者には脱帽です。参考文献などをもう一度見直してチェックでもしようかなあと思っています。2013/10/22

やまやま

4
下巻ではケインズの賠償観がまず紹介される。ドイツはその後ナチスを生み賠償不履行となる。ところで、フランスは経済学の拠点としてはメジャーでないように思えるが錯覚か。ハイエクやフリードマンの若かりしころの行動は、あまりケインジアンと違いないように感じたが、やはり「規制」の不合理さから社会的正義の感覚が分かれていったと感じた。ちなみに源泉徴収のアイデアもフリードマンとのこと。ジョーン・ロビンソンのことはあまり知らなかったが、本書からはかなり奇矯な行動が感じられる。徳川家広氏の翻訳は上手なのだろう。2019/05/06

GASHOW

4
ハイパーインフレーションの世界は、恐ろしい。お金が紙切れになる。戦時中にヨーロッパも日本も経験した。デフレは、通貨価値があるので、資産家には、更にチカラをあたえる。借金も価値を増やすので格差は広がる。100年前は、奴隷売買もあったから、富めるものと奪われる者の構造は変わらない。2018/07/02

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