メイプルソープ

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  • サイズ A5判/ページ数 393p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784105405014
  • NDC分類 740.253
  • Cコード C0072

内容説明

完全なる瞬間を写し取る天才的感性とタブーなき同性愛美学を融合し、写真の域を超えたアート界の寵児となりながら、エイズにより早世した写真家ロバート・メイプルソープ。その苛烈な生涯を彼自身の声と綿密な取材で明かす。悪魔的なまでの成功願望、ドラッグや同性愛SMへの凄まじい耽溺、魂の恋人パティ・スミスとの交流等、美と欲望に憑かれた男のポートレイト。

目次

第1部 暗い秘密
第2部 守護神
第3部 セックスと魔術
第4部 黒と白
第5部 完全なる瞬間

著者等紹介

モリズロー,パトリシア[Morrisroe,Patricia]
マサチューセッツ州アンドーヴァー生まれ。タフツ大学卒業後、ニューヨーク大学でファイン・アートの修士号を取得。「ニューヨーク」誌で長年コントリビューティング・エディターを務めるかたわら、「ニューヨーク・タイムズ」、ロンドンの「サンデイ・タイムズ・マガジン」などに寄稿する。現在は夫リー・スターンとともにマンハッタン在住

田中樹里[タナカジュリ]
京都生まれ。同志社大学文学部英文学科卒業後、出版社勤務を経て、渡伊。2年間ヴェネツィアで生活した後、帰国。現在フリーで翻訳・編集などに携わる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

73
アメリカの写真家、ロバート・メイプルソープについて知っている人が僕の世代では少ない。この本を読んでいると、美をとことん追求することはあらゆる欲望に通じ、重なるものなのだなと感じる。特に、瞬間を切り取る「写真」というものに彼が生涯を捧げたのも納得してしまう。ゲイカルチャーにはいまだ偏見がある人も多くて残念だが、この本は豊富な写真とともに綴られたメイプルソープの、幼少期からのバイオグラフィーであると同時に、1980年代くらいまでの芸術家たちの記録のひとつでもある、という意味で貴重だと思う。2013/10/13

harass

70
42歳エイズで亡くなった写真家の評伝。作品数枚ぐらいしか知らなかった彼の生涯と神格化を避けた描写に驚愕しつつ読み終える。厳格なカトリックの家庭で育った少年は、恋人のちに生涯の友となった、パティ・スミスと出会い、自己を開花させる。成り上がるためコネを見つけに社交に勤しむ二人。彼のパトロンになるゲイの富豪コレクターたち。堕天使と言われる魅力があり、黒人男性をゲイバーでナンパし、性行為のときにニガーと呼ぶことに一番の快感を得る彼。多数の逸話にちょっとまあ、徹底と過剰に唖然。よく遺族が許したなと。お勧め。2018/04/15

ディヴァイン

3
世界で一番美しい青年と思うメープルソープが撮った個人の一場面を誠実に描く躍動感がそこにはあった。天才写真家の等身大の人間がそこには居て、読み終わった後、表紙に写るメイプルソープのキレある端正な顔にもまたうっとりとさせられた。2009/03/01

uchiyama

1
出版当時に買ったまま拾い読みだけして放置してたのを、頭から再読。昔見たオリジナルプリントの狂気の沙汰な衝撃を思い返し、今も大切にしているセルフポートレイトの写真集を見ると、(何かのドキュメンタリーで聞いた、あまりに優しく魅力的だった声も含めて)やっぱり好きな写真家の1人ですが、その評伝である本作は、年代記としての意味はあっても、筆致や作品理解は、まるで、歯医者や精神科の壁にでもかかってそうな、例の粗悪な印刷の、カラーやチューリップのカレンダーみたいではありました。2023/11/16

おめるた

1
自伝。ポルノ写真家で、ホモセクシャルで、SM愛好家で、芸術家。そんな、過激でレアな人間の一生を知ることができるということは、幸せなことだと思う。2010/11/26

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