内容説明
アメリカ50年代の歴史!トルーマンの勝利、マッカーシー旋風、マッカーサーという男、天才オッペンハイマー、水爆の父、GMの栄光、レヴィットの郊外住宅、マクドナルド兄弟の店、ホリデイイン誕生、アイ・ラブ・ルーシー、アイゼンハウワーの時代、欲望という名の電車、キンゼー・レポート、ビート世代、ニクソンの孤独、フーヴァーの帝国、ダレス兄弟…『ベスト&ブライテスト』を凌ぐ、ハルバースタムの傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大森黃馨
7
著者が己の原点である1950年代のアメリカその時代に何が祖国で起こっていたのかを幾つかのテーマに分けて著述した書 驚くのはこの当時に指導者であったり起業家となった人物がその50年前はいかに貧しかったか今日の日本人が描くそれとは違う本当の貧しさ苦しみ(身についたその50年前の感覚で政治や外交経済をしようというギャップ不適合ずれからくる対応出来ないという問題も) 2023/09/29
ポルポ・ウィズ・バナナ
3
これ無茶苦茶面白い。上巻27章、全てが映画化可能な面白さ。本当全部面白い。あえて選ぶならマッカーサーとニクソンの章。2020/03/31
sasha
1
自動車の大衆化、郊外型住宅の量産と大フロアを備えたディスカウント・ストアの誕生。先見の明があった企業家たち。繁栄を謳歌する裏ではマッカーシズムの嵐が吹き荒れ、水爆実験の実施へ突き進む。アメリカの黄金の50年代は複雑でもあるよな。2012/07/12
てら
1
栄光の日々、黄金時代。その中に凋落の兆しは見えている…現実はおとぎ話とは違うので「すべてがうまく行く」ことはありえない。しかし人間はどうしても「終わらない繁栄」を望んでしまう。ハルバースタムがすごいのは、政治・経済といった遠大なジャンルと、娯楽・日常といった卑近なジャンルを同列に扱って分析し、そのすべてが同じ根っこを持っていることを明快にしているところ。様々な人物を描写するのに逸話を多用するのが得意な筆者だが、決して「余談」に流れず本筋から逸れることがない。見事。2011/05/15
zico
1
米国の50年代の象徴的な社会現象をそれぞれ詳細な記者メモで綴った力作。Back To The Futuresで出てくる豊かなアメリカ像しか自分にはなかったが、この時期 黒人の公民権運動やフェミニズムの台頭やらソ連との冷戦やら、色んな影もあったのだなぁ、と思った。いずれにせよ、米国の50年代が色んな意味でパラダイムシフトした時期だと感じた。何となく最近の日本には停滞感があり、この本を読むと自分もこうした激動の時代に住みたいとか、自分でムーブメントを作って生きたいなぁ、なんて思いました。2010/09/29