ケータイ・ストーリーズ

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  • サイズ B6判/ページ数 158p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105334031
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

うっかり携帯電話を飲み込んだ男。オフィスを丸ごと食べてしまうOL。退屈しのぎにあなたに変わってみる私…。「新潮ケータイ文庫」書下ろし特別作品白昼夢みたいにブラックな78の超短篇。

著者等紹介

ユアグロー,バリー[ユアグロー,バリー][Yourgrau,Barry]
南アフリカ生まれ。10歳のときアメリカへ移住。どうして、こんなことを思いつくのか、といったナンセンスすれすれの状況や設定ながら、やたらとリアルで、ときに切なく、何度読んでも、おかしくて笑えて、たまに身につまされる。そのような小説(しかも、すこぶる短い)を得意とする。TV、ラジオ、MTV等で自作の朗読ならぬ「パフォーマンス」も行う

柴田元幸[シバタモトユキ]
東京生まれ。東京大学教授。ポール・オールスター、スティーヴン・ミルハウザー、レベッカ・ブラウン、グレン・バクスターなど現代アメリカの小説のみならず絵本、コミックス等を独自の視点で翻訳・紹介し、定評と人気がある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまご

21
作者が日本に来た時に,電話を,しゃべらないで使っていることに衝撃を受けて書かれた作品とのこと. きっと今ではNYでも,スマホはしゃべるために使うよりもLINEのようなアプリで文章で会話するために多く使われてるんじゃないかなー. そういう意味では日本,世界を先取りか. 作者の感じる日本と,日本人が読んで感じる日本感のちょっとしたずれも面白いかも.2018/05/21

飛鳥

21
どの短編も1ページか2ページと物凄く短いですが、ブラックジョークと鋭い風刺や皮肉が効いていて楽しめました。リスがお婆さんを誘拐したり鳥になった人間など常識に捉われない湯アグロ―独特の世界観久しぶりに読んで面白かったです。2017/04/28

還暦院erk

13
図書館本。三浦しをんさんが書評で、この中の「日曜の朝」を絶賛していたのがきっかけで手に取った初読み作家さん。(そういえば『一人の男が飛行機から飛び降りる』は吉野朔実さんの書評に出てたかも…)。確かに、「日曜…」は地味なネタだけど膨らみがあって、エロじゃないのに大人の味!他には、ちょい皮肉っぽい「新世界」、かなり怖い「郊外」、怖面白い「思慮深い幽霊」、超怖い「ホラームービー」、しんみり感動的「ランタン」、現実にあるかもな「悲しい息子」、リアルに怖い「ノック・ノック」などが印象的。小さな挿画もセンスあるよ!2021/04/20

田氏

12
"携帯電話"が、多目的ツールとしての"ケータイ"へと明らかに変わったのはいつだったろう?この一遍1~2ページの超短編小説が「新潮ケータイ文庫」に書き下ろされた2004年頃は、ちょうどそんな時期だった気もする。バリー・ユアグローの文章、最短4行というスペースに情景も情感も圧縮・再構成して詰め込んだスタイルは、当時の小さな画面で展開するにはうってつけだったろう。その後"ケータイ小説"は違う方向に発展し、新潮ケータイ文庫も既に無くなったが、紙のケータイ・ストーリーズは今日もスマホに囲まれ通勤電車で読まれている。2018/04/03

Viola

5
著者が、初来日した東京で一番驚いたのが、携帯ばかり見ている人たちの多いことだった。で、携帯で読むために連載されたのがこれ。訳者の後書きにあるように、トイレに置いて1話ずつ読むのにピッタリ。この短さでこのストーリー展開とオチはスゴイ。ニヤッとするもの、ゾクッとするもの、想像して吹き出すもの、訳のセンスの良さも手伝ってシュールでお洒落な作品集。息子のペットが蚊だと嘆く母親が、夕食の支度に顕微鏡を持ち出す「ペット」、黄色のセーターを着るともれなく両親がヘンテコな格好で現れる「黄色のふわふわ」がお気に入り。2016/03/12

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