内容説明
本書は、情報化時代の花形企業テレビ局、なかでも各テレビ局の顔であるニュース番組の制作現場を取り上げた長編小説である。劈頭、航空機事故のニュースの第一報が、ＣＢＡテレビジョン・ニュース社の本部に到着するあわただしい現場の雰囲気から一気に読者はテレビ局の内部へと引きずり込まれていく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さきち。
2
祖父の本棚から。丁寧な前ふりで人物が描かれているので、話が動き出していくといきいきとキャラクターがまるで映画のように動いていた。事件をなるべく早く、正確に伝えることの重要性を近頃とても感じるが、ときにその仕事を忠実に遂行しようとすると人間味の欠けた行為のように感じるのだなと思った。誘拐側の描写が丁寧で抜け目のない分、まだわからない誘拐の目的の謎が深まって明かされるまでのドキドキが高まっていく。2024/01/02
