出版社内容情報
不況からの回復策をめぐり、両雄はなぜ真っ向から衝突したのか。二人の知的交流を掘り起こし、経済学を二分する大論争の真相に迫る。
「大きな政府」か、「小さな政府」か――。二大経済学者の論争のすべて。不況からの回復策をめぐり、二人の天才はなぜ真っ向から衝突したのか。学会から政界へ、イギリスからアメリカへと舞台を移しながら繰り返された両雄の激しい抗争、そして知られざる信頼と友情の物語を、西部劇さながらの巧みなストーリーテリングで描く。今なお経済学を二分する思想対立を根本から学び直せる絶好の一冊。
内容説明
こんにち、自由市場の価値と政府の介入についての対立的な主張をめぐる論争は、一九三〇年代と同様に熾烈をきわめている。では、ケインズとハイエクのどちらが正しいのだろうか。八十年にわたって経済学者や政治家を分断してきたこの疑問に答え、この二人の傑出した人物の明白な違いが、現在まで続くリベラル派と保守派の大きな思想の違いに結びついていることを明らかにする。
目次
魅力的なヒーロー―ケインズかハイエクの崇拝対象になるまで一九一九~二七年
帝国の終焉―ハイエクがハイパーインフレを直接経験する一九一九~二四年
戦線の形成―ケインズが「自然な」経済秩序を否定する一九二三~二九年
スタンリーとリヴィングストン―ケインズとハイエクが初めて出会う一九二八~三〇年
リバティ・バランスを射った男―ハイエクがウィーンから到着する一九三一年
暁の決闘―ハイエクがケインズの『貨幣論』を辛辣に批評する一九三一年
応戦―ケインズとハイエクが衝突する一九三一年
イタリア人の仕事―ケインズがピエロ・スラッファに論争の継続を依頼する一九三二年
『一般理論』への道―コストゼロの失業対策一九三二~三三年
ハイエクの驚愕―『一般理論』が反響を求める一九三二~三六年〔ほか〕
著者等紹介
ワプショット,ニコラス[ワプショット,ニコラス][Wapshott,Nicholas]
1952年、英国生まれ。ジャーナリスト、作家。「タイムズ」や「オブザーバー」等で記者・編集者として活躍後、アメリカに拠点を移す。キャロル・リード、レックス・ハリソンらの評伝を執筆、2007年に刊行した『レーガンとサッチャー政治的結婚』で注目を集める。現在は新聞やテレビのコメンテーター、大学の客員教授としても活躍中
久保恵美子[クボエミコ]
翻訳家。東京大学経済学部卒業。ノンフィクションの翻訳をおもに手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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