惑う星

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  • サイズ A5判/ページ数 387p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105058777
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

地球を憂う少年の心を、亡き母の愛が解き放つ。科学と情感が融合する傑作。パパ、この惑星に僕の居場所はないの? 地球外生命の可能性を探る研究者の男、その幼い息子は絶滅に瀕する動物たちの悲惨に寄り添い苦しんでいた。男は彼をある実験に参加させる。MRIの中で亡き母の面影に出会った少年は、驚くほどの聡明さを発揮し始め――現代科学の最前線から描かれる、21世紀の「アルジャーノン」。

内容説明

地球外生命を探る研究者シーオの幼い息子ロビンは、母アリッサの急逝で情緒不安定になっていた。シーオは、妻の知人が取り組むfMRI(機能的磁気共鳴映像法)を用いた実験に息子を参加させる。生前のアリッサが残した脳のスキャンデータを元に、母の感情をロビンに追体験させ、彼の精神を解放しようというのだ。その効果は目覚ましく、ロビンは周囲が驚くほどの聡明さを発揮し始め、母が生涯をかけて取り組んだ動物保護への意識も研ぎ澄まされていく。彼の眼には、人間がこの惑星にとって有害と映っていた―ブッカー賞最終候補作。

著者等紹介

パワーズ,リチャード[パワーズ,リチャード] [Powers,Richard]
1957年イリノイ州エヴァンストン生まれ。大学で物理学を専攻、のちに文学に転向する。文学修士号を取得後、プログラマとして働くが、アウグスト・ザンダーの写真と出会ったのをきっかけに退職、デビュー作となる『舞踏会へ向かう三人の農夫』(原書1985)を執筆し、各方面で絶賛を浴びる。現代アメリカにおける最も知的で野心的な作家のひとり。9作目の長篇『エコー・メイカー』(原書2006)で全米図書賞を受賞

木原善彦[キハラヨシヒコ]
1967年生まれ。大阪大学教授。ウィリアム・ギャディス『JR』の翻訳で日本翻訳大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

139
かなり繊細な作風。発達障害の少年が無き母の脳マトリクスとリンクして活動的な少年に変わってゆく『アルジャーノンに花束を』のオマージュ的作品だが、感性が繊細過ぎて、終始浮かんだのは三浦しをんの『愛なき世界』。宇宙生物学、環境問題、脳機能回復、失われゆく危惧種たちの話題を上手に織り交ぜた。父と子の対話、森の生き物たちへの視線は暖かさに満ちている。地球外の惑星を旅する父子の会話も興味深い。個人的感想だが、環境問題に対して過敏すぎないか?2023/02/26

アキ

108
「オーバーストーリー」でピュリツァー賞を受賞したリチャード・パワーズの最新作。原題はBewilderness(当惑、困惑)。宇宙生物学者シーオ・バーンと息子9歳ロビンとの物語。発達障害の治療にfMRIと人工知能ソフトウェアで神経フィードバックを用いるデフネフを用いて亡き母親アリッサのスキャンデータを息子に施す。宇宙には銀河が2兆もあるらしい。地球以外に生命体はいると信じられている。外宇宙と内宇宙、どちらが大きいのだろうか?父親と息子、宇宙の惑星と地球、スペクトラム障害と脳科学、スケールの大きな物語でした。2023/02/05

どんぐり

94
自然保護活動家の母親の死から情緒不安定となった息子ロビンと宇宙生物学者の父親の再生物語。心の安寧を取り戻すために、デジタルアーカイブにある母親の脳神経活動のデータに自分の脳と同調させる実験の被験者となった少年は、「亡き母から幸福感を学ぶ少年」「死んだママと脳をつなげた男の子」と世間の注目を浴びていく。母親の意志を受け継いだあまり悲しい結末を迎えるものの、「外宇宙と内宇宙、どちらが大きいのだろう?」と問うなかに、リアルとデジタルが融合したメタ・サピエンスの世界をみる。2023/02/23

ヘラジカ

68
傑作。年の瀬になんて小説を読ませてくれたんだ。読み終えた直後は暫く呆然とした状態で虚空を見つめてしまった。パワーズ作品を読むのは4作目だが過去作と比較すると驚くほど読みやすい。しかし、通底する壮大なテーマは変わらず。それどころか物語がストレートな分、読んでいて尚更に強い”畏怖”の念を呼び起こされた。魂の籠った複雑にして巨大な傑作『オーバーストーリー』からさほど時間をかけず、再びこんな美しい名品を生み出すとは。この小説が人類と地球へのレクイエムになるかどうかはこれからの我々次第だ、そう言われている気がする。2022/12/01

ナミのママ

67
何層にも重ねられた深い作品にしばらく呆然としてしまった。帯の「21世紀のアルジャーノン」を軸に宇宙、環境破壊、自然描写、精神疾患治療への期待される訓練法。そのどれもが積み上げられ飽きさせない。宇宙生物学者の父、発達障害であろう息子、死亡した環境保護活動家の妻、そして壊れつつある様子の地球と機能不全のアメリカ。淡々と書かれているのわけではないのだが、登場人物に感情移入する事がためらわれる。久しぶりに読み応えある作品に出会った。2023/02/21

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