レベッカ

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  • サイズ B6判/ページ数 589p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105055318
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

作者の生誕100周年に結実したみずみずしい新訳。ひたむきなわたしの成長物語。
マンダレーに嫁いだわたしは、大邸宅に死後も君臨する先妻レベッカの影におののき、家政婦頭の強烈な敵意に打ちのめされる――。満を持しての新訳は、貴族社会に紛れ込んだ若い女性がパニックに陥りながらも成長していく姿を活き活きと伝え、ヒッチコックの名画にはない真のクライマックスを鮮やかに描く。21世紀の『レベッカ』決定版。

内容説明

もしあなたが21歳で、いきなり貴族社会に紛れ込んだら…。下着からゴミ箱の中身までチェックされる生活になったら…。夫は「愛している」とひとことも言ってくれなかったら…。ヒッチコックが自身の映画(アカデミー作品賞、撮影賞受賞)でも描けなかった、ミステリアスでスキャンダラスな真実、ひたむきな愛の物語。

著者等紹介

デュ・モーリア,ダフネ[デュモーリア,ダフネ][Maurier,Daphne du]
1907‐1989。5月13日ロンドン生まれ。祖父はフランスから移り住んだ人気画家、父は『ピーター・パン』の作者、J.M.バリーとも親交のあった有名俳優という芸術家一族に育つ。自立のために小説家を目指し、20代のころ後の映画監督キャロル・リードと恋愛関係になるが、結局、イギリス軍人のブラウニングと結婚、1男2女をもうける。『レベッカ』は、1938年の刊行直後に英米でベストセラーになり、’40年にヒッチコックによってハリウッドで映画化され、アカデミー賞を受賞。「20世紀のゴシックロマン」「ミステリーの金字塔」と賞され、’78年にアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞グランドマスター賞を受賞している

茅野美ど里[チノミドリ]
1954年東京生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒。7歳から2年あまり、13歳から1年あまりをアメリカで過ごす。卒論で倉橋由美子『婚約』を英訳し、倉橋氏の知遇を得る。翻訳デビューはL.M.モンゴメリの『赤毛のアン』(偕成社)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

82
以前見た映画の原作本を 読んだ。映像が ない分、「レベッカ」という先妻の存在が物語の中で自由に恐怖を与え、全編に不気味な雰囲気を与えている。ただ、小説で読むと、描写が冗長で、いくぶん辟易した感じがするのは 否めなかった。もちろん物語後半からは、レベッカの死の真実が明らかになり、引き込まれていったのだが・・・2004/01/01

藤月はな(灯れ松明の火)

80
ガーディアン紙1000冊読破企画がきっかけで再読。かつては主人公に共感したけど、5年ぶりに読むと夢見がちな主人公にイラッとしました(笑)そして「レベッカは何者にも所有されないが故に孤独で人を引き付ける」という意味合いが強いと思います。それを踏まえるとデンヴァース夫人とレベッカの関係性は主従というより、デンヴァース夫人による一方的な同性愛的感情としか思えない・・・。あんな結末になったのはデンヴァース夫人によるレベッカの痕跡を消すことでレベッカの偶像を堕とすことなく、自分のものにするという意味合いを含むと思う2015/07/22

白のヒメ

55
ゴシックロマン。バカンスの土地で出会った財産家の40過ぎの男は、しがない老女の話し相手だった二十歳そこそこの主人公を気に入り、男はプロポーズして自分の歴史ある屋敷に連れて帰る。だけれど、屋敷には常に一年前に亡くなった先妻の陰があり、主人公はその先妻の陰に脅され悩まされる。そして亡くなった先妻には秘密があり・・・。70年以上も前にヒッチコックが映画化していたという。是非見てみたいなと思い探したけれど、見つけられず。奇を衒った新しい小説も良いけれど、こういう典型的な展開の昔の作品も悪くないです。2015/05/05

MATHILDA&LEON

35
【英ガーディアン紙が選ぶ必読小説50/1000】苦手分野の恋愛小説だったが、好きだ嫌いだとかいうベタベタなものではなく、ミステリー(サスペンス?)的要素もあったので、思いがけず楽しんで読めた。初恋の甘酸っぱさを経験することによる心の成長が描かれており、弱々しい幼い女の子が、ほんの少しだけ大人になる姿がたくましく、また少し悲しげに映る。若い頃の恋って、こういう盲目的なものがあったなぁ。としみじみ。2018/05/08

藤月はな(灯れ松明の火)

28
恩田陸さんの「土曜日は灰色の馬」で紹介されていたので読みました。最初、女性特有の回想の混じった独白が読み辛かったですが後半あたりからの急展開とまさかの真相に圧倒されました。デンヴァース婦人から語られる愛らしい仔悪魔とマキシムから語られる狡猾な印象のレベッカ像のギャップやラストでの純朴な主人公がいきなり、しっかりした女となったことになぜか、戦慄せずにはいられなかったです。2010/11/14

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