木槿の咲く庭―スンヒィとテヨルの物語

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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784105052218
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

1940~1945年、日本統治下の朝鮮で、ありったけの知恵と勇気で生きる兄妹の物語。 
好奇心いっぱいで家族思いの10歳の妹スンヒィ。工作と飛行機が大好きで正義感の強い13歳の兄テヨル。家の外では日本語、食事も粗末で、日本名まで名乗らねばならず、窮屈な毎日だけど、二人は元気だ。創氏改名の頃から終戦・解放までの五年間、二人が味わった思い、全力で立ち向かったこと。兄妹交互の語りで描く感動の物語。

内容説明

物語の始まりは、1940年、日本統治下の朝鮮の小さな町。好奇心いっぱいで家族思いの10歳の妹スンヒィと、工作と飛行機が大好きで正義感の強い13歳の兄テヨルは、アボジ(父)とオモニ(母)と叔父さんの5人で仲よく暮らしている。家の外では朝鮮語で話すことを許されず、食事も粗末で、日本名まで名乗らなくてはならなくて、窮屈な毎日だけど、ふたりは元気だ。そして戦争が進んだある日、家族を思う一心から、スンヒィはある大失敗をし、テヨルは大きな決意をする―創氏改名令の頃から終戦・解放までの5年間、ふたりが胸を痛め、ありったけの知恵と勇気で立ち向かった日々を、兄妹交互の語りで描いた感動の物語。

著者等紹介

パーク,リンダ・スー[パーク,リンダスー][Park,Linda Sue]
1960年、米国イリノイ州生まれ。韓国系アメリカ人二世。幼い頃から詩や物語に才能を発揮し、9歳で子供向けの雑誌に詩を寄稿。スタンフォード大学英文学部卒業後、石油会社の広報勤務などを経て、99年『Seesaw Girl』(童話)でデビュー。2002年『A Single Shard』で、米国図書館協会がその年出版された子どもの本の中で最も優れた作品に贈るニューベリー賞を受賞。やはり02年に刊行された4作めの『木槿の咲く庭―スンヒィとテヨルの物語』は、初めての本格的小説である。ジェーン・アダムス賞(婦人国際平和自由連盟WILPFによる)他17もの賞や候補作に選ばれた。青少年向け小説、童話、絵本を次々と発表している。去と2人の子どもとニューヨーク州に暮らす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はこ

9
インターネットに溢れる嫌韓の言葉たち。どうしてあんなにも韓国を嫌う人達がいるんだろう。国が違えば流れる血の色まで違うとでも言うのだろうか。お互いの国の本を読みあうことがお互いへの理解を深める大切な手段なんじゃないかとこの本を読んで思った。私は韓国に対する知識も理解もないけれど、この本に出てくる人たちに心から共感したので。戦時中、日本の統治下で家族の絆を大切にしながら懸命に生きた韓国人一家の物語です。辛い戦争を二度と繰り返さないためにも、国民単位で互いを理解し合えるようになりますように2016/09/29

りつこ

5
個人で見るとわかり合えるところもたくさんあるのに、「国」で見ると、ただただ残酷で不条理と感じることが結構ある。この物語に出てくる「日本」はまさにそうだ。こんなことをもう二度と繰り返してほしくない。繰り返したくない。2011/02/14

AR読書記録

4
“加害国”側として、今後二度とこのようなことを起こさないために何ができるかを考えようとすると、まず、なぜこのような“統治”方法や戦術をとったのかがさっぱり理解できない。“被害国”側の気持ちになってみようと、たとえば今日からおまえたちは横文字の(ひとまず仮にね)名前を名乗れ、と言われた場合を想像すると、存外抵抗なく従う人が多そうな気がする(ごく私的所感)。というふうに日本が不思議な国に思えてきて、実際いかなる国民性なのか、どのようにそれは作られてきたのかなど、勉強したくなるかんじ。2019/08/31

うさうさ

2
2回目。最初に読んだときは、戦争で日本が韓国にしたことを知らなかったことにとても衝撃を受けた。2回目は、スンヒィとテヨルの強さが心に残った。どんな苦しい状況にあっても、自分らしさや自分の大切なことを大事に思い生活していくことを学んだ。2012/07/06

seekingtruth105

1
太平洋戦争下の朝鮮半島が舞台。日本軍から言葉や名前、文化を奪われても、魂だけは奪われなかった。少女の目線で当時の生活を見つめる作品。

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