内容説明
ヒトの魂は30グラム!?20世紀初頭、アメリカの医師マクドゥーガルは瀕死の病人の体重を測定し、昇天の瞬間、わずかに人体が軽くなるのを確かめた。彼は自問する―私はいったい何の重さを量ったのだろうか?奇妙で奇怪な“科学的信念”の進化をたどる異色の科学史。
目次
第1章 魂の重さを量る
第2章 物体を動かす
第3章 ツーフィンガーをニュートンに
第4章 コルセットを通る稲妻
第5章 愚か者の金?
第6章 フランケンシュタインのいのち
第7章 生命とは何か?
第8章 結論「必要な謎」
著者等紹介
フィッシャー,レン[フィッシャー,レン][Fisher,Len]
オーストラリア生まれ。大学では化学と数学を専攻したが、卒業後は基礎物理学、食品科学、鉱山工学、生物医学から哲学まで幅広い領域で研究を行ない、また科学を一般の人びとにわかりやすく伝える活動に積極的に取り組んできた。ビスケットを崩壊させずに紅茶に浸す研究で1999年にイグ・ノーベル賞を受賞。ブリストル大学物理学部の名誉研究フェロー。2002年に刊行された『How to dunk a doughnut(ドーナツをどう浸すか)』は世界各国で好評を博した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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磁石
8
この本の題名となっている、魂の重さについて実験を繰り返したマクドゥーガルの奮闘など、日常、私たちが当たり前だと思って疑問にも思わない常識を改めて見直してみた科学者たちの、試行錯誤の歴史について書かれた本。今となっては自明のことでも当時は、馬鹿にされたり糾弾されたりと、エライ目に合わされてきた真正の科学者たち。最初の一歩を踏み出し、定着させるまで走り続けた彼らは偉大だと思う。倫理や道徳の問題を回避しないで真っ向からぶつかっていくことこそ、必要とされる態度。2014/02/15
Uzundk
3
とても素敵だった。科学とは信念である。あること、例えば魂、例えば4元素、例えば神それらを信じていてそれらが疑いのないものにするために実践を通して確認することで更なる深淵を見つけて科学は進歩してきた。今の原子論や素粒子論も、目にした人などいないがそれがあると"信じる"ことで世界を理解出来ているのが今である。現代から見ればおかしな奮闘かも知れないが、信念を持ち辛抱強い人達によってそれらが確かめられてきた事が分かった。大変素敵でした(大事なことなのd)。なお、魂の重さは銀貨二枚分だったそうです(詳しくは本文)2015/08/15
カネコ
3
○2014/02/03
takao
2
ふむ2024/01/06
k
2
事実は常識とは違うことが多い。特に科学においては。2019/05/21