フェイバリット

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  • サイズ B6判/ページ数 251p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784104768028
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

保育士を辞めてしまった29歳の由真の遊び友達は、フリーカメラマンのハツモ。はっきりいってイケてない。でも一緒にいると心が騒ぎ、女だてらに「すげえ!」と叫びたくなることに出会う。牛の撮影会、大声コンテスト、独りオペラの男…。お金も仕事もないけれど、ゆるくて確かな関係と笑いのジャブが、こころのコリをほぐす長編小説。

著者等紹介

高田侑[タカダユウ]
1965年群馬県桐生市生まれ。『裂けた瞳』で第4回ホラーサスペンス大賞・大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

lonesome

47
角田光代さんの書評集で紹介されていて興味を持った小説。30歳のカメラマンのハツモと元保育士の由真、小学校からの幼なじみの二人。冴えない外見のハツモは、それでもいつでも楽しい世界を見せてくれるヒーローだ。由真の心理描写や保育の現場の話から作者は女性かと思ったけれど、男性でこんなふうに書けるのはすごいと思ったし登場人物のやり取りが非常に面白いし温かい。そして表紙のゲソの絵がこの物語の真髄を表している。さらには高田侑さんは奇しくも自分と同郷の人で、ソースカツ丼が出てきて嬉しかった。2014/04/03

アメフトファン

45
ハツモの誰とでも仲良くなれる姿が羨ましかったです。人と人の関係って自分が垣根を作ったら深まっていかないですよね。無邪気な心って大切だなと思いました。由真の勤め先のおじいちゃんの送別会の時に語った言葉も心に残りました。この作品は心の中に陽だまりを作ってくれる作品でした。2014/01/10

ぶんこ

42
多くの読メさんと同じで、郁さんと間違えてました。 結果、間違えたことで新しい作家さんと巡り会えました。 しかしホラーが多いようで、そちらは苦手。 芝生をゴロゴロするハツモさん、変わったところに連れて行ってくれるハツモさん。 私も身近に一人は欲しい人材です。 由真さんのキャラも好きです。ハツモさんの連れて行ってくれる所を、一緒になって喜んで楽しむ素直さが、何ともいえずにいいですね。 ちょっとした事を楽しむ二人が素敵でした。2014/07/04

エンリケ

40
アラサーの飾らないカップルを微笑ましく描いた一冊。特にドラマチックな恋愛事情も無いが、こんな恋人同士が居ても良い。カメラマンハツモは見てくれはいまいちだが、会った人全てに慕われる。また彼のチョイスするデートコースはいつも意表をつき、素朴だが楽しめる。イケメンじゃ無くたってこう言う男の方が飽きが来ない。主人公の由真さんにとっては掘り出し物だったかも。良心的で押しの弱い人には生きにくい世の中。でもこの二人ならささやかな幸せを一杯見つけられるだろう。二人の本当のフェイバリットはほんの身近に有ったんだね。2016/01/18

emi

37
はぁ〜心が浄化される。私は引き込まれました。理由は、何と言ってもハツモの魅力に尽きます。主人公・由真の幼なじみ、ハツモはいつも行き先を言わないで、一風変わった場所に連れていってくれる。小太りで、ちょっと髪が薄くて、見た目イケてないハツモは、人懐こくてカメラマンの仕事から知り合いを増やして、でも少しも自慢しないで、ひたすら楽しそうに生きてる。ある日図書館のエントランスで告白されて、二人は幼なじみから恋人になったけど…。マイフェイバリットを見つけられたら、人生なんとかうまくいくよね。恋がしたくなる作品でした。2015/05/15

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