内容説明
かつて巨悪を暴き「検察のエース」と呼ばれていた者たちが、退官後には一転して裏社会の代理人として古巣と対峙する―。彼らは「正義」を捨てたのか?驚愕のインサイドレポート。
目次
第1章 バブルの罠
第2章 防衛汚職の真相
第3章 関西検察の地殻変動
第4章 制度疲労
第5章 挫折、その後
第6章 つぶれた吉本興業捜査
第7章 審判
第8章 弁護士失格
著者等紹介
森功[モリイサオ]
1961年、福岡県生まれ。岡山大学文学部卒。新潮社勤務などを経て、フリーランスのノンフィクションライターとなる。08年、「月刊現代」連載「ヤメ検―司法に巣喰う生態系の研究」により雑誌ジャーナリズム賞作品賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おさむ
34
「闇社会の守護神」というあだ名のヤメ検・田中森一氏の「反転」を昔読んだ。貧しい生まれながら猛勉強で司法試験に合格。検事になるが、上と反りが合わず辞めてヤクザ等の顧問をするようになる半生がドラマ顔負けで面白かった。本作品は1980年代以降に目立つ多くのヤメ検の生態を描く。羅列感は否めないが、取材が難しいなか、実態に肉薄しようとする努力は買いたい。2015/12/13
おいしゃん
32
コネのない普通の弁護士も仕事を取るのは大変そうだが、立派なキャリアを築いてきた司法エリートも、なかなか生きていくのは大変そうだ。2020/04/14
緋莢
17
東京地検特捜部や大阪地検特捜部、高等検察庁検事長、東京高等検察検事長などなどの「検察のエース」たちは、退官後、弁護士となり、裏社会の代理人となっていった。詐欺事件で逮捕された田中森一、防衛相贈収賄事件「山田洋行」の顧問弁護士だった豊島秀直、銀座ホステスとのスキャンダルで退官し「日本リスクコントロール」というコンサルタント会社に名を連ねる則定衛etc「ヤメ検弁護士」となり、逮捕されたり、疑惑のある会社等に関わった人々の姿を追う。2016/08/13
NAKY
3
ちょっとまとまりのない記述が続き、飽きる面あり。多くのヤメ検の顚落が描かれるが、それぞれの個性がうまく描かれてないので単調。ようやく終章になって田中森一氏の話になって面白くなるがそこで終わってしまう。それはさておき、司法エリートたる検察官の犯罪者転落の有様は昨今の国家公務員エリートの思考停止の風潮にも繋がる興味の対象。抜群に頭のよい人たちなのに、なぜ客観的にみて馬鹿な大失敗をするのか。自分だけはという奢り、自分を裏切るはずはないという国家権力への盲目的信頼、滅私奉公の代償請求…2018/06/21
kuni-kuni
0
これがホントにヤメ検の世界なら怖っ!まあ、縁のない世界だけど……。金と権力と女には要注意。これもまた縁の無いものばっかりだが……。ノンフィクションものは迫力あるね。今年はこの手の本を増やすとするか。2013/01/06
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