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白バラ四姉妹殺人事件

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  • サイズ B6判/ページ数 152p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104695010
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

あの人が私を殺す。家族だからという理由で―。27歳、文学の鬼才、優美ど残酷な異色作。三島由紀夫賞候補作。

著者等紹介

鹿島田真希[カシマダマキ]
1976年東京都生まれ。白百合女子大学フランス文学科卒業。在学中、98年「二匹」で第35回文芸賞を受賞。主な著書に『レギオンの花嫁』『一人の哀しみは世界の終わりに匹敵する』など。2004年『白バラ四姉妹殺人事件』で第17回三島由紀夫賞候輔となる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

リッツ

18
なんだったんだろう?感覚的な舞台を観ているような…。母と娘、母と息子、血の縦糸、異性同性の横糸、その関係の絶ちがたさがてんでに語られる台詞から伝わるような気はするんだけど…うっすら不気味。2014/07/03

愛玉子

6
登場人物は名前も与えられず、「婦人」「女」「男」と表記される。殺人事件の当事者の家族と、その事件に魅了された家族、二つの家族があるはずなのに、誰が誰を殺したのか、誰がどの台詞を語っているのか、その区別さえ曖昧な描写によって、傍観者だったはずの家族は侵食され、個は溶け合って「女」と「男」という一種の概念に集約される。若い女は常に男のせいで死に至る。若い男は常に掟を破り、家族の破壊者となる。父親は不在で、母親は狂気のままに娘を守ろうとするのだ。美しい不条理劇を観たような印象。2009/10/03

rinakko

5
地域新聞に連日掲載されている町内で起こった殺人(未遂?)事件に、同調するようにのめり込んでいく姉弟。二人はまるで劇中劇を演じるように、当事者たちの物語をなぞり、いつしか己自身の感情との区別を見失って揺れ動く。そしてその外側には、そんな姉弟の関係をねたむ母親の狂気がある。くずおれるように歪む現実の中、彼らが迷い込んだ袋小路の輪郭さえも、みるみるその形を変えていく。2009/01/17

ophiuchi

4
怪しい雰囲気に引きずり込まれました。あえてミステリのような題名をつけたのはなぜ?2010/09/16

seer78

4
母と娘の関係ってムズカシイのだね、という感想。読み進んでいくと、登場人物の相互関係が理解できなくなる、というか人物のアイデンティティーが保たれてない・・・作者はわざと読者を混乱に陥れようとしているのだろうけど。三面記事の主題になるような他人の人間関係を想像でなぞっていくと、頭がおかしくなるという実例。桐野夏生の『残虐記』とかと比べてみるのも面白いかも。2010/04/14

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