出版社内容情報
襷をつないで、ゴールまであと少し。寄せ集めメンバーと頼りない先生の元で最後の駅伝にのぞむ中学生の夏を描く清々しい青春小説。
中学校最後の駅伝だから、絶対に負けられない。襷を繋いで、ゴールまであと少し! 走るのは好きか? そう聞かれたら答えはノーだ。でも、駅伝は好きか?そう聞かれると、答えはイエスになる──。応援の声に背中を押され、力を振りしぼった。あと少し、もう少しみんなと走りたいから。寄せ集めのメンバーと頼りない先生のもとで、駅伝にのぞむ中学生たちの最後の熱い夏を描く、心洗われる清々しい青春小説。
内容説明
あの手に襷を繋いで、ゴールまであと少し!誰かのために走ることで、つかめるものがある―。寄せ集めのメンバーと頼りない先生の元で、最後の駅伝に挑む中学生の夏を描くみずみずしい傑作青春小説。
著者等紹介
瀬尾まいこ[セオマイコ]
1974(昭和49)年、大阪府生れ。大谷女子大学国文科卒。2001(平成13)年、「卵の緒」で坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、翌年単行本『卵の緒』で作家デビュー。05年『幸福な食卓』で吉川英治文学新人賞を、08年『戸村飯店 青春100連発』で坪田譲治文学賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
497
気に入った。でも最後がちょっと物足りなかった。もう少し書いてくれれば良いのにと思ったけど、そこは誰を語り手にするか悩ましいからこれがベストなのかな。全編通してルビが一つもなかったので出てくるたびに桝井はマスイで良いんだよな?と自問しながら読んでいた。2013/10/11
にいにい
487
連続で、瀬尾まいこさん読了。今回は、語り口にひと工夫。駅伝の区間順にその走者の内面に切り込む。中学生の持つ様々な悩み、引け目、葛藤に対して、上原先生や周りの人々の気づきや言葉掛けが心を柔らかくする。中学生の頃、ここまで、自分や周りのこと考えていたかな?また、先生も考えてくれてたかな?。上原先生のキャラがいい。物語りが上手く、優しく進む。走りの場面は手に汗握る。大田君もいい子で、悪人のいない瀬尾小説は、あと少し、もう少し、読み続けたい1冊。2014/03/23
ユーさん
376
長女のお薦め。自分もこんな時代があったよな、と思いながらページを進めました。個性豊かな6人の想いが、これでもかと描かれた内容は読み手をどんどん惹きつけ、主役にさせる物。自分自身も中学時代に、これだけ情熱を持って部活に取り組んでいたら、人生が変わっていたかなと思う部分も有ります。2015/06/11
*すずらん*
363
駅伝とは人生の縮図なのかもしれない。私達の命は祖先から受け継がれ、そして次の世代へと繋がれていく。その過程は滑らかな道もあれば凸凹の道もあり、険しい上り坂があれば下り坂もある。そして沿道には沢山の応援者が居て、多くの声援を掛けてくれる。だけど、走るのは私だ。その一歩を踏み出すのは私でしかない。様々な手助けを基に、私達は一人で走っていくのだ。でも決して孤独ではない。頑張れ頑張れ!あと少し、もう少し!とみんなの声が聞こえる。先に見えるゴールは終わりなんかじゃない。そこはまた、誰かの新たなスタート地点なのだから2014/01/07
kaizen@名古屋de朝活読書会
324
駅伝。運動音痴の先生が顧問に。登場人物では著者は先生なのだろう。中学生のいろいろな思いを、生徒目線で描写している。そんな先生だったのだろうと想像できる。2013/10/29