内容説明
東京からやってきた青年が携えた一枚の写真が、孤独な日系カナダ人の魂を震わせる。封印を解かれた記憶の奔流は、人生の終局を迎えようとしている男に、なにをもたらすのか。困難な時代を生きた人びとの、過去と現在の断層を鮮やかに描いた会心作。
著者等紹介
堂垣園江[ドウガキソノエ]
1960年、大阪生まれ。96年「足下の土」が群像新人賞優秀作に。94年からカナダ、97年からメキシコ在住、2000年帰国。01年、メキシコを舞台にした『ベラクルス』(講談社)で野間文芸新人賞受賞
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