十兵衛両断

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 365p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104607013
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

徳川体制の裏舞台を知り尽くす大和柳生家。だが、日本を代表するこの剣の一族には、たとえ死すとも、口外してはならぬ秘密があった。曰く、「十兵衛は“韓人”に魂をのっとられている…」。剣法家の正統性を揺るがしかねない事態、その真偽や如何に―。朝鮮の陰陽師が跳梁し、太閤の棺を暴き、秀忠の娘に秘術を施す。おぞましき対日謀略、妖術ノッカラノウム、渦巻く恨、閃く魔剣。海峡を越えた暗闘が始まった。

著者等紹介

荒山徹[アラヤマトオル]
1961年、富山県生まれ。上智大学卒業後、新聞社、出版社勤務を経て韓国に留学、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶ。99年、『高麗秘帖』でデビュー、書評家諸氏の絶賛を浴びる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっちゃん

1
めちゃくちゃに面白い伝奇小説が登場した。「朝鮮は古より文を尊ぶ国柄。剣術の如き野蛮なるもの、絶えて我が国に存在せし例はござらぬ」よって妖術ノッカラノウムにより柳生十兵衛の肉体と剣技を奪いその指導のもとに朝鮮国内に正統の柳生新陰流を継承する強力な暗殺部隊を養成する。 風太郎忍法の奇想天外と柴錬剣法の凄艶を五味康祐の硬質な漢文口調の文体で整える。そして著者の朝鮮歴史や文化に対する確かな認識と史実としての典拠文献の紹介がこの滅法面白い荒唐無稽活劇を大人の鑑賞にたえる本格的伝奇小説として完成させている。 2003/09/06

聖月

0
〇またまた面白そうな荒山作品と思って読み出した評者なのであったが、アレレである。なんだ、これって短篇じゃないか、なのである。朝鮮半島に渡った体十兵衛を追いかけて、精神十兵衛が海を渡る。さて、どんな死闘が朝鮮半島で繰り広げられるのかとワクワクしながら読んでいると、二人ともすぐに日本へ戻ってくるので、朝鮮半島での冒険譚の描写は無しなのである。短篇という枠の中で、荒山徹の紡ぎ出すべき奇想が封じられているのである。面白い話の短編集となる代わりに、面白そうな話の断片集を読まされたような感じなのである。2003/10/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/16805
  • ご注意事項

最近チェックした商品