なぜ君は絶望と闘えたのか―本村洋の3300日

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104605026
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

内容説明

判決、死刑―。最愛の妻子が殺害されたあの日から、九年。司法への義憤を抱え、時に死すら考えながら、長き日々を苦闘し続けた、一人の青年の軌跡。光市母子殺害事件を圧倒的な事実と秘話で綴る感動の記録。

目次

驚愕の光景
死に化粧
難病と授かった命
逮捕された少年
渡された一冊の本
破り捨てられた辞表
生きるための闘い
正義を捨てた裁判官
凄まじい検事の執念
明るみに出たFの本音
「死刑」との格闘
敗北からの道
現れた新しい敵
熾烈な攻防
弁護団の致命的ミス
辿り着いた法廷

著者等紹介

門田隆将[カドタリュウショウ]
1958(昭和33)年、高知県生まれ。中央大学法学部卒。雑誌メディアを中心に、政治、経済、司法、事件、歴史、スポーツなどの幅広いジャンルで活躍している。2008年3月、出版社を退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みゃーこ

105
本村さんの勇気と忍耐と精神力が司法制度を変え社会正義を証明した。日本という民族は罪もない母子の家に突然強姦目的で侵入しその遺体に死姦した上、「少年法」という相場主義にもとづいて何事もなかったように殺した人間の数によって裁かれ、遺族や被害者の人権は全く省みないという悪法を許し犯人の行為を是とするような民族ではないぞ、ということを明らかにした意義は甚大だ。本村さんの勇気にただただ感動した。二度と同じようなことが起こらないために戦い、絶望と向き合い続けた彼の勇気に敬意と感謝の意を抱いた。泣いた。2013/08/01

nyaoko

80
刊行当時読んだ本ですが、この度再読しました。本村氏とは年も近く、亡くなられた奥様と娘様も我が子達と近い年。おまけに、事件のあった光市はとても馴染み深い土地で、ずっとこの事件を追いかけて来ました。当初、残虐な犯行の一部始終を読むと涙が止まらず、嗚咽しながら閉じては涙を止め、読んでは涙をし、その繰り返しでした。この事件をきっかけに司法が大きく変わり、犯罪被害者、その遺族への支援活動が広がりました。何より、本村氏を支えた上司の一言は本当に深いです。「社会人たれ」それこそが彼を奮い立たせた力だと思います。2018/04/30

まさきち

79
本当につらかった、読むのが本当にいいのか迷ってしまった。でも人の温かさも見つけられてよかった一冊です。2016/12/26

bookkeeper

60
私宅に侵入、女性を殺害後に屍姦し、幼児も容赦なく殺害した光市母子殺害事件。犯人は未成年、被害者の人数からして死刑判決が望めない事案だった。容疑者の権利が保護される一方でなおざりにされた被害者と遺族の権利…状況に公然と異議を唱えた本村氏の苦闘の記録。不意に悲劇の只中に置かれた普通の青年が、心身を擦り減らしながら自らのロジックを研ぎ澄ませていく過程が丹念に語られています。検事や刑事、職場の上司など職分を超えて支援してくれる人達に胸が熱くなります。弁護士のスタンスには違和感が。制度が許せば何でもして良いのか?2022/11/19

ちゃんみー

56
小説世界の薬丸岳の『天使のナイフ』『友罪』。私はそれらを読むとやはりこの事件に行き着くのです。まだ記憶に新しい2008年、犯人は死刑判決を受けました。テレビではその動向を気にして見てました。安田弁護士、ドラえもんの話など思い出しました。余りにも人を愚弄するものだと思っていました。それまでのとてつもなく長い道のりを本村洋くんは、多くの支えもあって、司法を変える事にまで行き着きました。テレビでは込み上げる想いを押し殺して、たんたんと話す彼の姿が思い出されます。小説では語れないまでの事実。涙しました。2013/09/30

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