内容説明
弟はどんな人間になっているのだろう?再会の時、頭に浮かんだのはその疑問だった―平穏な生活を突然に破壊した「北朝鮮拉致」。残された家族の悲嘆と絶望、無為無策の政治家・警察・外務省への怒り、感動の帰国をめぐる異常な混乱、そして“洗脳”を解くための論争の日々…。四半世紀にわたり最悪の国家犯罪と闘い続けた兄が、全てを語り尽くした渾身の手記。
目次
第1章 二十四年間の“洗脳”
第2章 「あの日」まで
第3章 薫は、どこへ…
第4章 謎の国・北朝鮮
第5章 「二つの国」との闘い
第6章 同じ日本人として
第7章 戻らぬ歳月
著者等紹介
蓮池透[ハスイケトオル]
1955年新潟県柏崎市生まれ。1973年新潟県立柏崎高校を卒業。1977年東京理科大学電気工学科を卒業後、エネルギー関連会社に入社。1997年より「『北朝鮮による拉致』被害者家族連絡会」事務局長
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感想・レビュー
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やじ
17
タラップを降りて来る24年振りの弟。嬉しい反面、洗脳されていたらどうする‥?薫さんの生い立ち~帰国後半年ほどの、お兄さんによる記録(薫さんのお子さん達はまだ北朝鮮)です。家族が忽然と消えて、あらゆる手を尽くして手掛かりすらなく、何年も暮らす辛さ。国による誘拐なんて、誰も信じなかった。政治家の無能ぶりや(北朝鮮は日本の政治家を接待で骨抜きにすると報じられるほど)反日発言の数々、朝日新聞の害‥拉致問題より友好を叫ぶ政治家は今でもアレな人ばかりで恐ろしい。安倍さん、中川恭子さんはさすがです。拉致被害者全員奪還!2014/12/04
キコ
11
北朝鮮に拉致されていた弟が洗脳されていたらどうしよう?弟が24年ぶりに日本に帰ってきた。喜びよりも不安。そして、5人は日本に留まるのか、北朝鮮へ帰るのか。帰ってきたからハッピーエンド、ではなくて、それからが本当に大変なのだとわかりました。そして、家族が突然失踪してしまうことの恐怖、やりきれなさ。殺されたのであれば供養もできるが、それすらもできない。政府の対応に対する疑問も。拉致問題を知っておくにあたり、読んでおきたい一冊。2016/10/04
suminyan
7
蓮池さん達の拉致奪回で、日本の政治、警察、官僚、国連に於いては、全て無能の機関に思える。北朝鮮と解っていても何も出来ない。日本の中にも敵が居るこの状態が何時まで続くのか?朝鮮人は早く祖国へ帰っる様にしていきたいものだ。独立した日本は何時出来るのか?国民の安全を守らないといけない国は、今まで何もしていない。情けない国だ。 米ならどうしただろうと思う。 2015/05/22
貧家ピー
4
『私たちは二つの国と闘わなければならなかった。』が帯。 北朝鮮と無為無策の政治家・国家・外務省と「闘った」手記。 拉致被害者がほんの些細なきっかけで拉致されていたこと、全て解決していないが無駄な時間が過ぎていたことがよくわかる。2004/12/21
がんぞ
4
小泉訪朝で、拉致被害者を帰国させた成果への評価は難しい。「約束通り、北朝鮮に返すべきだった」という人は金日成から始まる独裁国家を“普通の国”と思っているのだろう。国際常識なら、「一部の冒険主義的人士の逸脱」としても“原状回復(帰国)、責任者引渡し、賠償”が当然で、“国家元首主導の主権侵害”の疑い濃厚故“金氏退陣、民主選挙による指導者選出”もありうるのだが、和田春樹などは「対米敗北によっても昭和天皇の地位は揺るがなかったように」と過酷体制の存続を支持する。北朝鮮の主導はどこにあるのか?幾千万は金豚の家畜か?2014/12/18
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