出版社内容情報
父さんは浮気のあげく帰ってこない。母さんはいつも沈んでいる。香緒里・友徳姉弟はそんな家庭で成長してゆく。舞城王太郎が描く、ネオ青春・家族小説。
内容説明
なんだか妙に仲のいい、香緒里と友徳姉弟。浮気のあげく家出してしまった父・和志とその愛人・花さん。そして、友徳のガールフレンド=ビッチビッチな三輪あかりちゃん登場。成長小説であり、家族をめぐるストーリーであり、物語をめぐる物語であり…。ネオ青春×家族小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshida
179
数年ぶりに舞城王太郎さんの作品を読む。既読の「煙か土か食い物」や「阿修羅ガール」の印象が強かったが、従来からの良さも残しつつ新たな高みに来ていると感じた。中学から社会人になる迄の香緒里と友徳の姉弟の日常と成長。タイトルの由来は友徳の恋愛関係。「ビッチ」を人生に真面目でないとするならば、そんな方ばかりを吸い寄せる友徳。その女性版もあるだろう。あかりちゃんの怖さに引いた。また、そんな女性を描くのが巧みでもある。理想と現実のギャップ。ギャップがあるからこそ我々は足掻く。純粋に面白かった。再び舞城作品を読もう。2018/02/03
風眠
94
女の子が向かい合って自分を描いている表紙絵。読み終わって本を閉じ表紙を見つめる。やっぱりそうだね、この物語にはこの絵しかない。葛藤し、思考し、時々ブチ切れながら前に進んでいく女の子。かるーい口調でひとり突っ込みを入れながらも、大事な何か、本当の何かを、ドンっと置いていく。舞城王太郎の正体は女なのでは?と思うくらい「分かる、認めたくないけど分かる」って、女である私の痛いところを突かれたような気がしてる。女に限らず人は何かしら抱えている。皆、そう。だけどそういう「皆、そう」な物語に私達は救われるのだと思う。2015/10/02
とら
75
最初はからっぽで、何の物語も無い。だから疑問もいっぱいある。自問自答を繰り返し、時が経つにつれて、自分の中に物語が生まれてくる。でもそれは自分、もしくは他人による捏造の場合もある。だけど、人には基本前提として備わっているものがあ って、そうそう本質は変わったりしない。適当なことをやっている様に見えて、ちゃんとテーマがあった。ブラコン気味な設定があるのは舞城さんらしいなとおもったけどw凄い複雑な家族関係だったけど、それでも最後はハッピーエンド。うん、あれで良かったんだ。2011/07/10
しろいるか
54
前半はなんか読み難くて、この小説は自分には合わないと挫折しかけた。延々続く主人公・香緒里のモノローグは、読点が少ないは支離滅裂で訳がわからないはで読んでて疲れてしまった。弟に対する行動も常軌を逸してて引いたし。でももがく香緒里の苦しみはわかる。家族を捨てた父との再会で「自分は、父と母と愛人の関係の外側にいる」と客観視できてからは、憑き物が落ちたようで、あかりとの対決も小気味良かった。友憲がビッチマグネットなのも、壊れた家族に対する思いがあったせいで人との繋がりに固執してたのかな。2010/10/12
kana
35
舞城2冊目。これはいい。なんだろうこの高揚感。ありふれた家族のごたごたが舞城ワールドの中で目眩のするような光を放っております。主人公に激しく共感。読後さわやか。1冊目で敬遠せず、チャレンジしてよかった!芥川賞とってほしかったです。2010/05/30




