出版社内容情報
鎌倉の家を出て、核燃料最終処分場建設が噂される町に住みついた17歳の少年。〈戦後100年〉の視点から現在を射抜く壮大な長篇。噂される町。そこに聳える伝説の奇岩――。日本の行方を見据える壮大な長篇。二〇四五年、北関東の町「院加」では、伝説の奇岩の地下深くに、核燃料最終処分場造成が噂されていた。鎌倉からきた十七歳の少年。平和活動をする既婚のカップル。不動産ブローカー。役場勤めの若い女とボクサーの兄。海外派兵を拒む兵士たち。そして、奇岩から墜落死した少年の母……。日本の現在と未来を射抜く長篇小説。
黒川 創[クロカワ ソウ]
内容説明
2045年、北関東の町「院加」では、伝説の奇岩の地下深くに、核燃料最終処分場造成が噂されていた。鎌倉の家を出て放浪中の17歳の少年シンは、院加駅前で“戦後100年”の平和活動をする男女と知りあい、居候暮らしを始める。やがてシンは、彼らが、「積極的平和維持活動」という呼び方で戦争に送り出される兵士たちの逃亡を、助けようとしていることを知る。妻を亡くした不動産ブローカー、駆け落ちした男女、町に残って八百屋を切り盛りする妻、役場勤めの若い女とボクサーの兄、首相官邸の奥深くに住まい、現政府を操っているらしい謎の“総統”、そして首相官邸への住居侵入罪で服役中のシンの母…。やがて、中東派兵を拒む陸軍兵士200名が浜岡原発に篭城する―。“戦後百年”の視点から日本の現在と未来を射抜く壮大な長篇小説。
著者等紹介
黒川創[クロカワソウ]
1961年、京都市生まれ。同志社大学文学部卒業。99年、初の小説『若冲の目』刊行。2008年『かもめの日』で読売文学賞、14年『国境完全版』で伊藤整文学賞(評論部門)、15年『京都』で毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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