杏奈は春待岬に

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  • サイズ B6判/ページ数 268p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104402052
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

ぼくがひとめ惚れした少女には秘密があった。桜が咲いている季節だけしか、好きだと言えないなんて――。感涙のタイムトラベル長編。

初恋=最後の恋。この恋だけは、時空を超えると、信じている――。春待岬に建つ洋館。そこに住む少女にぼくは恋をした。でも、会えるのは桜の咲いている間だけ。なぜなら彼女は、時の檻の中に閉じ込められているから。彼女を救い出すためには、クロノスを――。オールタイムベスト級の感涙作「美亜へ贈る真珠」から45年。タイムトラベル・ロマンスの帝王が満を持して放つ、究極の恋物語。

内容説明

「春待岬」に建つ洋館。そこに住む少女に、ぼくは一目惚れした。でも、そのときは知らなかった。会えるのが、桜の咲いている間だけだなんて。もちろん、歳をとるのがぼくだけで、彼女が永遠に、少女であり続けることも―“時の檻”に囚われた彼女を、なんとしても救い出す!そのためには、“クロノス”を―気がつけば、愛する人よりも大人になっている。そんなとき、あなたは、どうしますか?そして“ぼく”の選択を、どう思いますか?

著者等紹介

梶尾真治[カジオシンジ]
1947年、熊本県生れ。少年時代から小説を書き始め、1971年「美亜へ贈る真珠」で作家デビュー。短編を中心に活動を続け、1979年に「地球はプレイン・ヨーグルト」で、1992年「恐竜ラウレンティスの幻視」で、2001年「あしびきデイドリーム」で、2004年「黄泉びと知らず」で星雲賞を受賞。長編にもその才は発揮され、1987年『未踏惑星キー・ラーゴ』で熊日文学賞を、1991年『サラマンダー殲滅』で日本SF大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りょうこ

72
1日で読了!中盤からは一気読み。桜の咲く時期にだけ現れる杏奈..最強。読後感としては切ないを通り越してしまった。梓さん..かわいそうだろがー!やはり杏奈最強。カズヨシ兄ちゃんが結構キーマン。梶尾さんの作品は何作目かになるけど..今回のはちょっと惜しいな!でも面白かったですよ!1日で読んじゃったくらいですからね。2016/06/28

ゆにこ

59
初読みの作家さん。自分が女性だから、杏奈の気持ちを考えてしまう。周りの人が老いていくのに自分だけ取り残されるのは寂しい。やはり一緒に歳を重ねたい。2016/04/22

真理そら

55
十歳の春休みを祖父母の家で過ごしていた健志は美しく桜の咲く春待岬に建つ洋館で杏奈という美少女を見た。桜の咲く十日間しか会えない美少女への初恋が健志の一生を決めてしまう。前半は少年少女の美しい物語。後半は老いて行く健志が時の間に囚われた杏奈を救えるのか、タイムマシン・クロノスは修理できるのかというやや悲しいSF物。後半に浩志を登場させるなら幼馴染の梓ちゃんの登場場面がもう少し多くても良かったかも。年齢不詳になってしまった健志の年齢が浩志の登場で分かる仕組みになっている。2023/01/11

いたろう

53
岬の突端に建つ洋館に、1年の内、桜の時期だけ姿を見せる杏奈の秘密。タイムトラベルがキーになるSFだが、タイムパラドックスの問題や科学的な理由付けはあまりなく、それよりも主人公の杏奈に対する一途な愛情が心を打つラブストーリーがメイン。二人の間に時間軸の違いがある恋愛譚は、「ぼくは明日、昨日のきみとデートする 」を思い出させるが、本作の方が、ずっとストイックで切ない。舞台は天草、苓北町(小説中では苓浦町)。地図で春待岬にそっくりな「富岡の砂嘴」という地形を見つけ、写真を見て、そこがまさにイメージ通りで驚いた。2016/05/01

そうたそ

49
★★★☆☆ 梶尾さんお得意のタイムスリップもの。タイムスリップと聞けば、SF色が強くちょっと尻込みしてしまいがちなのだが、梶尾さんの作品は割とそういうこともなく、SFが苦手な人にも薦めやすい。この作品もその例に漏れずそういった類のストーリー。SFというイメージよりノスタルジックなイメージが先行するような内容で、あわせてラブストーリーとしても楽しめる一作。ただクロノス推しな終盤は盛り上がるかと思いきや、個人的にはやや失速したという印象。とはいえ久しぶりに読んだが、この味わいやはり梶尾さんならではという感じ。2016/05/06

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