出版社内容情報
わたしは今日もあの人を待っている、ベルリンの街を歩きながら。歴史と世界が交差する都市に生きる人間の孤独と自由を描く連作長編。わたしは今日もあの人を待っている、ベルリンの通りを歩きながら。都市は官能の遊園地、革命の練習台、孤独を食べるレストラン、言葉の作業場。世界中から人々が集まるベルリンの街を歩くと、経済の運河に流され、さまよい生きる人たちの物語が、かつて戦火に焼かれ国境に分断された土地の記憶が立ち上がる。「カント通り」「カール・マルクス通り」他、実在する10の通りからなる連作長編。
多和田 葉子[タワダ ヨウコ]
内容説明
都市は官能の遊園地、革命の練習舞台、孤独を食べるレストラン、言葉の作業場。世界中から人々が集まるベルリンの街に、経済の運河に流され、さまよい生きる人たちの物語が、かつて戦火に焼かれ国境に分断された土地の記憶が、立ちあがる。「カント通り」「カール・マルクス通り」他、かつて国境に分断され、いまや世界中の人々が行き交うベルリンに実在する10の通りからなる連作長編。
目次
カント通り
カール・マルクス通り
マルティン・ルター通り
レネー・シンテニス広場
ローザ・ルクセンブルク通り
プーシキン並木通り
リヒャルト・ワーグナー通り
コルヴィッツ通り
トゥホルスキー通り
マヤコフスキーリング
著者等紹介
多和田葉子[タワダヨウコ]
1960年、東京生まれ。早稲田大学文学部卒。82年、ドイツ・ハンブルクへ。ハンブルク大学大学院修士課程修了。チューリッヒ大学大学院博士課程修了。91年「かかとを失くして」で群像新人賞、93年「犬婿入り」で芥川賞、2000年『ヒナギクのお茶の場合』で泉鏡花賞、02年『球形時間』でドゥマゴ文学賞、03年『容疑者の夜行列車』で谷崎潤一郎賞、伊藤整文学賞、11年『尼僧とキューピッドの弓』で紫式部文学賞、『雪の練習生』で野間文芸賞、13年『雲をつかむ話』で読売文学賞と芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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