内容説明
続発する紛争・衝突の深層を読み解く、来世紀への文明論。
目次
第1章 終わりなき紛争―チェチェンとロシア
第2章 爛熟した文明の隙間で―オウム真理教の終末論
第3章 終わりの始まり―イスラーム原理主義の挑戦
第4章 日本において民族とは―アイヌ新法考
第5章 新たなる民族関係へ
第6章 政治家の理想とリアリズム
第7章 世紀末の歴史を書く
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
茶幸才斎
5
94年のエリツィン政権によるチェチェン攻撃、95年のフランスによる植民地地域における核実験強行、96年の日本におけるアイヌ新法検討に至る歴史的背景など、大国が絡む民族問題・紛争について考察し、またオウム真理教事件からはまっとうな宗教感覚について、イスラム原理主義からは複雑なイスラム社会運動を一括りに語ることの危険性について指摘し、多民族・多文化の共存する社会・国家のあり方に関し提言している。出版から20年を経て、今なお熱してやまぬ世界の民族紛争、武力衝突を前に、本書の内容は実に鋭敏な示唆をもって肌を刺す。2017/04/13
-
- 洋書
- 世界…