坂口安吾 百歳の異端児

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  • サイズ B6判/ページ数 220p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104102044
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

出版社内容情報

卓抜な日本論、甘美な恋愛小説など傑作を生み出す一方、隙だらけの文章で暴走し、読者を振り回す――。果敢な文学追求の道半ばで逝った、正体いまだ不明の愛すべき巨人が、生誕百年の今、現代に甦る!

内容説明

今なお光を放つ卓抜な日本論の数々、そして甘美な恋愛小説など、傑作を次々と生み出す一方、隙だらけの文章で暴走し、読者を振り回す―。矢田津世子との不毛の恋に身をやつし、果敢な文学追求の道半ばで逝った正体いまだ不明の愛すべき巨人・坂口安吾を、生涯をかけて読み込んできた著者が、その魅力も弱みも大胆に語り尽す。

目次

プロローグ 正体、いまだ知れず
1 青い眼
2 地獄極楽小路
3 人間学のほうへ
4 『危険な関係』
5 ハイブリッド
6 無常の風
7 ふたたび、無常の風
8 遊びと死と
9 異邦人にして賢者
エピローグ 信子に恋して

著者等紹介

出口裕弘[デグチユウコウ]
1928(昭和3)年、東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。フランス文学者、小説家、エッセイスト。元一橋大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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国士舘大学そっくりおじさん・寺

68
先日、佐々木中の批判的安吾論『戦争と一人の作家』を読んで以来、暇さえあれば安吾の事ばかり考えていた。夢で自分が安吾になり、薬を飲み過ぎて寝ゲロで目が覚めた。かにかくに安吾の事を考えた挙げ句に本書を読んだ。読んで良かった。柄谷行人の褒め安吾、佐々木中の貶し安吾の後に読んだ本書、著者はいたって中庸でものの良く解った方である。私も安吾の自伝小説は絶品だと思うし、ファルスよりも悲劇的な(センチメンタルな)ものの方に本領があると思う。結局『FARCEに就て』が良くないのだと思う。あれは若気の至りの黒歴史だと思う。2019/11/03

ゆずりは

1
安吾が好きな私にとっては、とてもおいしい一冊でした。2013/08/29

メルセ・ひすい

1
・・・ ★5  ドクメ諸君!お薦めです。 ★小林秀雄大先生さまイワク・・・ オメエ! 誰も尊敬してネエナ・・・ ⇒お察しの通りで、ガンス=安吾 流石・流石我らの安吾・・拍手・・ 矢田津世子との不毛の恋に身をやつし、果敢な文学追求の道半ばで逝った正体いまだ不明の愛すべき巨人・坂口安吾を、生涯かけて読み込んできた著者が、その魅力も弱みも大胆に語り尽くす。   2007/01/01

シロツメ

0
坂口安吾の生涯を作品を通して追いかけるにあたり、未完の作品やあまり評価されなかった作品についても考察が深くされているのが特に興味深かった。著者も指摘していたが、堕落論のあとに書いた作品の文体の荒れようには驚く。解説する著者も安吾のこの時期については呆れ気味。熟語もカナ混じりだったり誤用もあったりして本当に隙だらけだ。それだけに再生をかけた連載の半ばで亡くなってしまったのは、何とも言えない心地がする。九章の最後の引用部分で、安吾の作品群の中からこれを抜き出した著者は読み込んだ人だと分かっていても改めて凄い。2017/08/03

lovejoy

0
★★★★2022/07/20

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