内容説明
映画音楽に『ゴジラ』という金字塔を打ち立て、日本の作曲界に独自な世界を築いた伊福部昭の人生の軌跡を描く重厚なノンフィクション。
目次
伊福部昭と私
北の少年
因幡国
北海道・音更村
アイヌ音楽
札幌へ
青年
作曲への歩み
独りの道を
『日本狂詩曲』
チェレプニン
師弟の肖像〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くまこ
4
歴史小説的な面白さがある人物評伝。伊福部昭が少年期を過ごした北海道、とりわけ音更村で身近に触れたアイヌの伝統的歌謡と後年の作品との繋がりがよく分かった。アイヌのユカラに関心があるので、本書を読んでから聴いてみた『土俗的三連画』や『ギリヤーク族の古き吟誦歌』が、ひときわ胸にしみた。先住民族の魂が音楽という形で蘇り、自然と人の営みという主題が浮かび上がってくる。それは、映画音楽『ゴジラ』にも繋がるかもしれない、と思った。2013/03/31
takao
2
ふむ2025/01/12
okaka
1
著者の地の文は大仰に過ぎてちょっと引いてしまう感もあるが、借り物の手段に頼らず自分の中の天然を育てていくという伊福部昭の芸術論はド真ん中ストレートといった感じで好印象。江戸時代以降の芸術表現を技巧的にすぎるとしているのも興味深い。2011/06/14
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