小野田寛郎の終わらない戦い

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  • サイズ B6判/ページ数 190p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104031047
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

内容説明

鋼のように強靭に、青竹のように柔軟に、男は「時代」を生き抜いた。渾身のヒューマン・ドキュメント。

目次

第1章 反逆児
第2章 「中野学校」という異界
第3章 「ルバング島」という戦場
第4章 投降か、死か
第5章 「日本」という戦場
第6章 「ブラジル」という戦場
第7章 鉾を納める時

著者等紹介

戸井十月[トイジュウガツ]
1948年東京生まれ。イラストレーター、フリーライターを経て、作家として活動。そのかたわら、映画監督、ドキュメンタリーディレクターとしての顔も持つ。1983年、バイクで北米大陸縦横断。以降、18年間で走行距離は20万キロを越える。1997年より五大陸走破の旅を始め、2001年、三大陸目のアフリカを縦断。2005年6月現在、四大陸目の南米を一周中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジュースの素

11
ルバング島に30年、ひたすら上官の命令を待ち続けてジャングルで暮らした小野田氏、耳にアリが入り込んえで鼓膜を破られたので耳が聞こえなくなったと聞くだけで凄惨な状況。 何度も救援のヘリを飛ばしたりチラシや新聞を投げたりしたが出て来なかった。謀略だと思い続けていた訳だ。旅人の鈴木さんが一人で近づき、救出に成功。子供の頃から負けず嫌いで芯の通った子だった。日本のマスコミや政府の対応がバカに見える。そんな日本を出て彼はブラジルに新天地を求めた。2017/03/04

ただぞぅ

8
ボロボロの軍服を纏い異様なオーラを放っていた小野田さん。始めてTVで観た時、まるで時空を超えてやってきたような衝撃は未だ忘れられない。敗戦後もルバングに残り約30年闘い続けた不屈の精神を持つ男が30年ぶりに帰国し変わり果てた祖国に失望、そしてブラジルに渡った半生が綴られている。元来の負けず嫌いだったことが伺え、寝ている間に蟻に鼓膜を破られる、下から吹き上げるスコールのなかで寝るなど現代では想像も及ばない。人は生きる時代も選べない。だがこれ程までに影響を受けても弱音を吐かずにいられる人はいない。2025/02/23

Tea

4
先日『ONODA』映画を鑑賞し、この本を手に取る。小野田さんへのインタビューを纏めた本。日本陸軍では天皇陛下万歳と敵に捕まれば自爆と教えられていたが、陸軍中野学校では日本国民のために敵の捕虜となった時は生き延び、情報を持ち帰り国民のために最期まで戦えと。上官の命令がすべて。約30年経ち日本に帰国するも経済的には発展し豊かになっていたが日本人の精神的なものが激変したことに失望しブラジルへ…今の日本人に是非とも読んでもらいたい本です。どの言葉も刺さります。2021/10/17

0717

3
「戦後の日本はアメリカの傀儡で、本当の日本はゲリラ戦で戦っている。」ベトナムに向かう戦闘機を眺めながら、「日本はまだやってるな」と思われたそうです。30年もジャングルで、多くの人からお気の毒にと言われるけど、小野田さん自身は命がけで任務遂行に邁進できたので残念な気持ちはないとか。眼光鋭いイメージでしたが、晩年はすごく穏やかな柔和な顔をされてましたね。2014/02/28

ゆかり

2
82歳(2004年)まで(2014年逝去、享年91歳)の人生をご本人の言葉で辿るドキュメンタリー制作のためのインタビュー。幼少期の様子から質問されており、ご本人の気質がルバングでの30年間に作用されていたと、より客観的でわかりやすい。当時は戦争中と思っていた中で島民を殺傷したことに、後になって後悔したり寝覚めが悪いとかは?の質問に「ないですね」との回答に著者同様怖さを感じた。しかし戦争下にいるとはこういうことなのだ、だから戦争はしてはいけないと改めて感じた。頑固ではなく柔軟に現状に対応する強い人である。2024/04/14

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