内容説明
光の使者・天の使者の姿をもとめて、ヨーロッパ辺境へ―。田原桂一が撮り下した、初めての天使写真集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yn1951jp
34
優しく美しい「辺境の天使たち」は、交易の通過地点バルカン半島クロアチアの人々を見つめてきた。田原は、「貴族的なバロックでもなく、宗教権威の象徴でもなく、非常にプリミティブなバロック…完成された美とはほど遠い・稚拙で、荒けずりで、貧しいけれど、人々の生活が…信仰する気持ちと背景が明確に見えてくる。祭壇の向こう側に、曼荼羅が透けて見え隠れする」という。内戦によっていくつかの教会が崩壊した。天使たちは、ボードレールやシュペルヴィエルの詩を口ずさむ「雲の中で雲雀が死んだ。どのように人がみまかるかを知らずに」2015/01/17
hgstrm2
2
クロアチアやスロヴェニアの、とても素朴で、可愛らしい天使像の写真集。フランスやイタリアのそれのような、洗練や派手さ、貴族的な香りはないけれども、その姿の美しさには胸を打たれる。それは造形の美しさというより、人々の信仰と祈りに支えられた、イマジネーションが炸裂した美。その向こうに、彼らが実在する世界が透けて見えるような、妙にリアルで壮大なイメージが私の中に広がる。それも全ては、既に現代の我々が失ったもの。結局、美しいものは、過去にしかないのか。2015/01/29
ハモ
1
10年以上前、地元の公民館にある市立図書館の分館にて。 内容は忘れたけど、たくさんの天使の像と本自体から香る独特な香りにとても心惹かれた覚えがある。 もう一度読んでみたい。
リック
0
『奇跡』から、田原さんの遺した 写真の数々を知りたくて。 おそらく『奇跡』を読まなかったら 田原桂一氏を知ることもなかっただろうな。 2023/07/17
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