従軍カメラマンの戦争

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従軍カメラマンの戦争

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103936015
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0021

内容説明

敗戦時の強制廃棄をのがれ、撮影者・小柳次一が半世紀にわたり秘蔵した、百数十枚の写真を、戦場に散った兵士たちへの鎮魂の願いをこめ、今ここに公開する。

目次

歩く兵隊
徐州作戦
漢口作戦
杭州湾敵前上陸作戦
カメラマン修業
名取洋之助の日本工房へ
名取洋之助と「報道写真」
上海派遣軍特務部報道班嘱託
日中戦争始まる
行軍はつらい
「戦争はやるもんじゃないですね」
八円八拾銭の兵隊
素顔の兵隊
徴用でフィリピン戦へ
南京へ逃げる
奉天八月一五日
小柳次一の戦場〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nnpusnsn1945

40
図書館にて読了。従軍カメラマン小柳次一氏の戦争体験が綴られている。氏は徴兵免除になった後、写真家となりやがて軍の報道に関与する。中国戦線、南方作戦に、本土の特攻隊員たちの写真も撮った。軍隊嫌いであったが、兵隊は好きであり、牧歌的な写真もある。ただし、中国戦線にて兵隊の加害証言もさらりと語られている。解説の石川氏が記しているように、中国侵略から太平洋へと戦場が広がったのは言うまでもない。2023/03/11

印度 洋一郎

8
名取洋之助の弟子筋であり、日中戦争時から陸軍の軍属として各地を転戦したカメラマンが秘蔵していた数々の写真と共に、その記憶を振り返る構成の本。部隊と共に敵前上陸し、橋の爆破を間近で撮影し、大戦末期には中国奥地で宣撫工作を行う特殊部隊「大陸挺身隊」にも従軍。その貴重な写真の数々には目を見張らされる。特攻隊や義烈挺身隊の隊員達の最後の表情は、撮る側も撮られる側も万感迫るものがあっただろうと感じさせた。軍の特攻への参加を拒否し、懲罰的徴兵から逃れて渡満してから、敗戦を経て帰国するまでの経緯は正に危機一髪の連続だ。2014/09/20

tecchan

2
小柳次一 彼は昭和13年から敗戦まで、軍嘱託カメラマンとして中中国やフィリピンなどを従軍し、何万という写真を撮影した。それらの写真のほとんどは敗戦時に軍により廃棄されたが、一部が密かに手元に残され今回の出版に活かされた。戦闘中の写真より兵隊の普段のスナップが多く生き生きとした表情が溢れる。もちろん戦争の悲惨さを訴える写真からは二度と戦争をしてはいけないという主張が伺える。2017/06/07

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