内容説明
やさしさと誇りと威厳と。筋金入りの不良老人作家が贈る5つの感動。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
クリママ
49
1993年に発行された本。活版印刷か。懐かしい感じがする。短編4編。「焚火」お、うまそう、わ、かっこいい、誰? 何? と思っている間に終わってしまった。ハードボイルドの一節のような。それがいい。「セント・メリーのリボン」盲導犬と暮らし始めるのはそんなに簡単ではないだろうと思いつつ、目頭がうるんでくる。ぶっきらぼうな感じがありながらも洒落ている。遅ればせながらファンになってしまいそうだ。2017/03/10
背古巣
31
五つの短編でした。私、本を読むときに、その作者を意識せずにいることが結構あります。ひとつ目を読んでいるときに、ダック・コールに似た書き方だなと思っていました。何とその本人の作品ではあーーりませんか?アホでした??本の表題にもなっている最後のやつがいいですね。今回の稲見氏のテーマは何かと思っていたら、最後にありました。カッコいいです。(^o^)2018/11/07
ジャズクラ本
13
◎猟犬探偵、ダックコール、花見川のハックときて、本作で4冊目の読了。この作家は一言で言えばハードボイルドという括りになるのだろうが、単にそれだけでは言い表せない唯一無二の世界を繰り広げてくれる。時に幻想的でありつつもその根底に悲哀の色が深く漂う。大人のための童謡と評されるのも言い得て妙。大病を患い既に鬼籍に入っているため新刊を読むことはもう叶わないが、時折読み返したくなりそうな作家さんである。2019/10/01
Yuki
13
表題作のセントメリーのリボンが、一番のお気に入り。無骨だけれど温かさを感じる主人公がとてもいいです。猟犬探偵に続くようなので、これはぜひ追いかけたいと思います。2019/04/05
クラスタン
7
⭐️4/5。5つの短編。どれも最後までは書かれておらず、読者に委ねているのが共通してたかな。自分は全てハッピーエンドを想像しました?5つ目のセントメリーのリボンが一番好きな作品でした?2019/02/08