内容説明
北海道の過疎地域にあるバトラー病院は深刻な困難に直面していた。新たに招聘された院長は大胆な改革案を打ち出そうとするが、財政赤字に加えて、大学病院から派遣されていた医師の突然の引き揚げ、診療科目の激減など前途は多難だった。そんななか院内では、改革をめぐる対立、美貌の女医をめぐる駆き引きなど、さまざまな思惑が錯綜していた…。
著者等紹介
久間十義[ヒサマジュウギ]
1953年、北海道生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒。87年、「マネーゲーム」で文藝賞佳作入選しデビュー。90年、『世紀末鯨鯢記』で三島由紀夫賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nana
88
あまり合わなくて流し読み。地方に限らず病院の経営はどこも厳しくなっていくような。リアルな地方問題だった。2019/06/24
ゆみねこ
71
東京から北海道の過疎の町の公立病院に赴任した城戸健太朗。地方の財政難や病院運営の困難さ、色々考えさせられる作品でした。しかし、長くて少々飽きたかな。恋愛パートも何だかなぁって。2019/08/30
ナミのママ
52
銚子市立病院で似たような騒動があったなと思いながら読了。過疎地での総合病院の在り方、存在意義など、色々な思惑が絡んだ内容でした。長すぎるかな、もう少しコンパクトなら読みやすかったのに。そして解決策の決定打もなく、最後までスッキリしません。2019/07/09
♡ぷらだ♡お休み中😌🌃💤
45
限界集落の病院版。主人公の医師城戸は、離婚や医療ミスなどで精神的に疲れ果て、過疎地の病院へ。英気を養うために赴任したはずの病院は、大学病院の医局から派遣されていた医師が大学に呼び戻されるなどして、限界病院となる。さらに市長派と反市長派の政争にも巻き込まれ病院は存亡の危機。地域医療が全てこの本と同じだとは思わないが、現実を突きつけられたような気がした。2019/08/16
かおり
27
医療に限らず、過疎地域にはたくさんの深刻な問題があって。 うちの町もバス路線が来年度廃線予定なので、理想と現実のギャップ···とても考えさせられました。 2021/01/24