感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よしひろ
7
芸術は人間の感性に訴えるゆえに感動を巻き起こす。その世界に身を投じ、貧しくとも芸術への追求をやめない。その姿勢に感服した。2015/12/01
Wataru Kouyama
2
最初のうちはヴァイオリンの歴史的な経過を追っていくためなかなか楽しめた。特に、悪魔に魂を売ったともいわれたヴァイオリニスト、パガニーニのくだりは心地よく読める部分である。 ただし、その後は今のヴァイオリンとヴァイオリニストを批判するような論調になり、著者の見解が語られていく。 ヴァイオリンの歴史的な経過を知れるという意味ではなかなか興味深い本であるが、そこに対する著者の批判を肯定できるかどうかでこの本そのものへの評価が決まってしまようにも思う。2013/01/23
司書見習い
1
ヴァイオリンを始めとする西洋音楽が、大規模なショービジネスと化す過程で失った情感がある、というのが筆者の主張。 内容は、第四章までは奏者ならば誰でも知っているような歴史的経緯の解説。五章は、19世紀以後の変化が音楽に与えた影響について書いている。が、ここは殆ど感傷のような現代文明批判で固められていて、読むに耐えない。 2016/08/31