雨の底―慶次郎縁側日記

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103892229
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

どうしてわたしは男に騙されちまうの……。雨に立ちつくす女を、静かに見守ってきた男もいる。江戸の涙が沁みる人気シリーズ最新刊。

夢みたいな言葉、信じていたかったのに。どうしてわたしは騙されちまうの。あの日、雨が降り出さなければ出会うはずもない男だった。強引な優しさに酔っていたくて、あの人が「知らない」と言えば何もかも目をつぶるつもりだったのに――。気立てが良すぎて男運のない女に、差しかけられる古傘が一本。誰かが誰かを見守る江戸の人情と、男女のやるせなさがあふれる著者畢生の最高傑作シリーズ最新刊。

内容説明

幸せだった。信じていたかった。なのに、わたしはまた騙されちまうの?性悪男に尽くす気立てのいい女。その女を見守る男。江戸の恋路は霧雨の中。著者のライフワーク最新作。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ねなにょ

21
図書館にあったので。慶次郎縁側日記と言うわりに、日記形式でもないし、最初の4作に慶次郎、ほとんど登場しないし…?と思ったら、やっぱりシリーズ物だったのね。しかも、15作目!。どれも、現代でも起こりうる事件で、それぞれの登場人物の心の揺れや感情がきめ細かに描かれている。『唐茄子かぼちゃ』は、自惚れ夫といわゆるDVのエピソードだけれど、ちょっと可笑しい。シリーズの最初から、全部読んでみたい。2015/04/16

ケイプ

18
このシリーズも終わりに近づいて来ました。とても寂しく残念です。辛くて悲しくてどうしようもない時、やりきれない時、あるいはちょっと嬉しくて話を聞いて欲しい時、そしてただ「どうした」と言ってもらいたい時、まだまだその時はたくさんあるけれど、そんな時にそういえばって根岸にいるあの方を思い浮かべるのです。心にそういう拠りどころがあるというのは、きっと強い見方になると思う。2017/08/21

007

18
★★★★☆ 円熟という言葉がピッタリのこのシリーズ。今回は「はこべ」が特に印象に残った。長年溜まっていた心の澱がようやく流れた女。それをそっと見守る男の姿にシビれた。2014/02/04

baba

15
長く続いたシリーズの人々に出会えないのは淋く、人の心の恨み嫉みに優しく寄り添う慶次郎に会えないのが悲しい。おぶんが長年の胸の痛みから少し解放されつかえがとれたようで良かった。慶次郎の家からの帰りを待つ夫も良かった。2014/03/19

星落秋風五丈原

15
作者急逝により未完となったシリーズ。シリーズそもそもの発端となった慶次郎の娘に乱暴した男の娘おぶんと、慶次郎との和解を描く「はこべ」がいい。彼女に慶次郎の所に行くよう勧めた夫が、行くか行かないかは彼女の気持ちに任せつつも慶次郎の家に近い店で帰りを待っているのもいい。2014/01/25

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