祭りの日―慶次郎縁側日記

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  • サイズ B6判/ページ数 284p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103892212
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

憧れの江戸へ表具師修業にやってきた亮太が一転、迷い込んだ悪の道。前途ある若者を救い出せるか、慶次郎。大人気シリーズ第十四作。

この俺が江戸という神輿を担ぐ男になる。そう思っていた。昨日までは――憧れの江戸へとやってきた表具師見習いの亮太は尋ね当てた親方の家で兄弟喧嘩のとばっちりを受け、一文なしで放り出された。一夜にして転落した悪の道。他人の金で腹を満たし、更なる悪事に手を染めようとする若者を元同心・森口慶次郎は救い出せるか。「隣人の悩み」を生涯かけて描いた著者が遺した最高傑作シリーズ第十四作。

内容説明

この俺が、江戸という神輿を担ぐ男になる。そう思っていた。昨日までは―憧れの町で、闇にはじき出された若者が一人。僅かな手がかりを追い、悪の道から救えるか、慶次郎。惜しくも急逝した著者が遺した最高傑作シリーズ最新作。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アルラ(ただ今介護中)

23
北原さんの訃報は春先だった。また一人職人と呼べる作家さんがいなくなってしまい寂しいかぎり。今回は特に「黒髪」と「かぐや姫」が良かった。恋しい。会いたい。切ないほど人を好きになる瞬間の揺れ動きが描かれている。生きていくって辛いし人間は本当に複雑だ。情けないくらい弱い時もあるし、どこに?と驚くほどしぶとく強い時もある。ほんの些細な行き違いで道は分かれ、取り返しのつかないこともある。しかし、どんな境遇になっても道を開くのは自分しかいない。心のわだかまりを捨て前を向いて歩きなさいと教えていただいた。感謝します。2013/10/09

007

17
★★★★☆ 円熟した作品で気持ちが落ち着きます。働いても働いても暮らしが苦しいとか、働き口さえ見つからず身を落とすとか、連れ合いを亡くして失意のままとか・・・不本意な人生を送る人々の喜怒哀楽を綴った9短編。読者のご想像にお任せします的な締めになっているので、それぞれの今後の幸せを祈りたくなった。生きてゆかねばならぬのだ。作者が3月に急逝されたことが残念でなりません。2013/08/15

ケイプ

15
私の大好きなシリーズの一つ、慶次郎縁側日記です。もっと続いて読みたかったけれどだんだん最終巻に近づいていることが残念です。人生いいことばかりではないです。自分の弱さで悪事に足を踏み入れてしまうこともあるだろうし、どうしようもない悲しみに行き当たることも。そんなときにそっと寄り添ってくれる人がいます。かげになり優しく時には厳しく、あるときは無関心をよそおい、でも人は誰かと繋がっているんだなぁってじんわり思えます。どこか曖昧さを残す終わり方も好きです。2017/07/22

さいちゃんの母

15
良かった。北原あいこは上手い。慶次郎縁側日記が終わる事知ってるだけに、辛い。'祭りの日'はどれも読み応えがありました。表題の'祭りの日'も良かったけど、'御茶漬蓬莱屋'にはホロリとさせられました。今回は子どもに関した話が多かった様な!先が見えた連載シリーズなんか空しい。ずっと続く、慶次郎シリーズは不滅。慶次郎は永遠の根岸の寮番。2014/02/22

ふーか4

9
久しぶりに江戸時代へ~近頃は時代物から離れているけど、作者北原亜以子さんの訃報を知り、涙。慶次郎シリーズは読み続けたいのに、後2冊と区切られて…淋しいかぎり。2013/11/08

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