出版社内容情報
それでも、誰かのために祈り願うこころは、天国に続いているのではないかしら……。作家デビューから35年、初の短編小説集。
それでも、誰かのために祈り願うこころは天国に続いているのではないかしら。人間の欲望はどこまで際限なく、人類の未来はなんて危ういのだろう。有限の命を生きる私たち人間は、いったい何を求めているの? ――星新一氏推薦での作家デビューから35年、変わらぬオリジナルな魅力に充ちた著者の、待望の短編小説集。小説十編に、創作の秘密を明かすエッセイも収録。愛読者必読の一冊。
内容説明
それでも、誰かのために祈り願うこころは、天国に続いているのではないかしら。最新短編等10編に創作の秘密を明かすエッセイも収録。
著者等紹介
新井素子[アライモトコ]
1960年、東京都生れ。立教大学文学部卒業。都立高校2年生のとき、「あたしの中の…」が第一回奇想天外SF新人賞佳作に入選、星新一氏の強い推薦で作家デビュー。1981年「グリーン・レクイエム」、1982年「ネプチューン」で2年連続の星雲賞日本短編部門受賞。1999年『チグリスとユーフラテス』で日本SF大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しのぶ
72
久し振りに読んだ著者の短編集。独特の言い回しが懐かしい反面、最近の小説に慣れているせいか読みにくさもあり。いつもの如く世界の終り系のブラックストーリーも含まれる。ネタと思い付きの豊富さ、着眼点が相変わらず面白い。2016/06/11
ネムコ
57
久しぶりのセンス・オブ・ワンダーを堪能いたしました。「星にゆく船」が好きで「いつか猫になる日まで」リスペクト!の私にとっては、まさに猫にかつぶし(笑) 雰囲気が変わっていないのが嬉しい。ああ、これがSFの楽しさだよなぁ…♪ でも、一番インパクトがあったのが実話の「テトラポッドは暇を持て余しています」だったと言ったら、素子さんガッカリするかしら(^^;)2014/08/19
はなん
57
人は。人の幸せを、祈る、生き物。だから、人は、人の幸せを祈り続けます。いつまでも。叶わなくとも。・・・受けとめる物語。受け入れることの難しい物語。いろんな短編の集まった一冊。長いあいだ一緒に(とはおこがましいですが)追いかけてきた「新井素子」という人の中にあるもう一つの世界。あるときからそれは少し変化して少し遠のき、また少し近づき、多種多様な世界を知らされて今日まで。何となくそんな私の気持ちがこの一冊に収まった作品さん達を読む自分で追体験させられた感じ。寄せては返す波のように、この人はいつも私を翻弄する。2013/11/14
Comit
55
市立図書~天国に近い存在から人間を描いた近未来SF短編集。表題を含む10篇+爆笑エッセイ。空想でもなく、妄想でもない。著者さん曰く無意識の境地がもたらしたぶっ飛んだ世の中(*´艸`)独特の世界観に気付けばどっぷり浸かってしまいました(笑)一番好きなのは『ここを出たら』ふふっやるじゃん、人間!ゾワッとしたのは『幻臭』み、見た事あるのかな…あれをヒィー(>ω<ノ)ノ『吾輩も猫である』というアンソロジー小説で知り得た作家さんですが、この方…ハマってしまった✨2021/07/25
Miwa
53
久しぶりのもとちゃん。ちょっと先輩の素ちゃんが大好きでよく読んでいました。ちょっとSFちょっと理屈っぽい、ちょっと奇想天外な素子ワールドと独特なあとがきに久しぶりに触れて懐かしい。震災後に書いたものや、少子・不妊など昔の素ちゃんには書けない内容もあり、素ちゃんも大人になったのねと感じました。それにしても無意識下ででどんどんお話が書けるって、やっぱりすごいな。パーソナルセクレタリーのぬいぐるみは欲しい。願わくは長編が読みたいな。2014/03/31
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