神様のボート

神様のボート

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  • サイズ B6判/ページ数 251p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103808053
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

あなたとかわす約束は、それが口に出された瞬間にもうかなえられている。しずかで危険な恋愛小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たつや

25
有名なので、存在は知ってましたが、今回初読みです。短篇集だと思ったら違いました。女性向け?らしく、とても読みやすい優しい文章でした。冒頭の私が発生した時、という表現がなんとも不思議な印象を受けました。作者自身があとがきで、これは狂気の物語と表現しているけれども、確かに狂気の狭間に愛はあるのかもしれない・・・そして、仁・トニックが飲みたくなる小説だ。2016/05/24

とよぽん

24
江國香織さん、初めて読んだ。一人の男を待ち続けて転がる石のように転々と住むところを替える母、その娘草子。「あとがき」によると、この作品は江國さんが「いままでに書いたもののうち、一番危険な小説だ」とのこと。確かに。で、他の作品はどうなのだろう。2017/04/02

20
人がいちばん恐れることは孤独かもしれない、孤独を愛したサガンでさえ『わたしは孤独が好きです』と語っていても『でも他人には愛を感じていますし』ともゆっている、孤独を苦にして死を選ぶ人がいるが、孤独になるために死を選ぶ人はいるのだろうか。神と人間の契約は来世を約束するのではなく、永遠に一人でいられる能力を与えることかもしれない。2023/10/20

miki

20
わたしはきっと草子に肩入れしていた。子どもであることの不自由と理不尽、愛されることが窮屈になって、どんどん自分が収縮していく感じ。でも草子はずっと強い。覚悟ができる人間だと思う。もし自分の親が葉子であったなら、草子のようにあんな風に冷静ではいられなかったと思う。葉子のように、生きがいを人に託すことは危険だ。自分を捧げることは確かに甘美だけれど、きっとずっと根無し草の気持ちが付きまとうんじゃないか。流されるようで、生きることは選ぶことだ、きっと。2013/09/01

くみこ

18
お互いに家庭を持ちながら、骨ごと溶けるような恋をして子を授かった葉子は、娘と二人で各地を転々とする生活を送る。再び男に出会えると信じ続ける母親と、成長していく娘の行き着く先は…。いつまでも女の子の母親を持った娘の、なんといじらしく賢いこと。母親のタイプは違っても、西加奈子作「漁港の肉子ちゃん」の娘もそうでした。娘草子は、間違いなくいい女になることでしょう。2016/02/06

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