内容説明
大統領を暗殺せよ。日米開戦前夜、日独の秘密作戦が始まった。謀略の真相を知った特殊工作員と上海社交界の舞姫・マヌエラの数奇な運命を描く迫真のノンフィクション・ノベル。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨシモト@更新の度にナイスつけるの止めてね
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太平洋戦争の進行につれ物語が推移するが、なんと主人公もヒロインも最後までほとんど危機に陥らず、サスペンスフルな、あるいはロマンチックな事件もおこらない。つまりこの作品の主人公は上海という街なのだということになろうけれど、魔都の香りが濃厚にたちこめるかというと、そうでもない。じゃあなんなんだということになるが、2段組300ページちょっと、実に愉しく読めてしまった。だから、まぁ、いいのだ。面白かったよ。2019/07/19
にがうり
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魔都と呼ばれた上海で、1930−40年代にスターダンサーとして活躍した山田妙子ことマヌエラさんのことをこの本で初めて知りました。マヌエラさんの数奇な人生を軸に、上海で絡み合う日本、アメリカ、ドイツ、イスラエル建国を夢見るユダヤ人、現地の人々の生き様と運命を描いたノンフィクション小説。グローバル、ボーダレスと言われるネット時代の現代より、よほどダイナミックでドラマチックですが、租界や世界大戦を舞台にしているためで、そうような時代に逆戻りしてはいけないという認識も新たにしました。2013/05/15
sataz
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マヌエラ自伝との比較で拾い読み、彼女側の大筋はあっていることを確認。細かいことは少々違うし、この本に踊りそのもののことあまり書いてなかったことにちょっと驚き。和田中尉側の話(上海のユダヤ人を訓練する)のどこまで真実かは結局わからない(次の本である程度わかるかも)。それにしても大戦直前の日本の国際対応にもけっこうしっかりした点があったことを再確認させられた。謀略の話ではあるのだけど。2012/02/07
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