内容説明
元禄の繁栄の中、「戦い」という本来の仕事を奪われ、そして主君・内匠頭を失った赤穂の武士たちはその地位さえも奪われ、浪人となった。かたや意気高らかな女達の世界―。「忠臣蔵」の舞台は、なんと平成の世に似ていることか。名著『信長』で歴史ファンを唸らせた著者が、「武士が演じ、町人が語りついだ」ドラマを描き出す。
目次
繁栄が生んだドラマ
果たして賄賂が問題か
刃傷事件は演出なのか
刃傷は過ぎ、ドラマが始まる
内匠頭切腹の前に
「風さそふ花よりも」の哀傷
瑶泉院、女の思いの深さ
武士とは何か、浪人とは何か
泰平の時代の武士道
内蔵助、浪人になる
「女」の世界と内蔵助
「物語」創造の力と忠臣蔵
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
15
忠臣蔵は余り関係なく背景の元禄時代を考証した本かなと思います。柳沢吉保が桂昌院贈位に対する皇室への返礼として刃傷事件を仕組んだという説は面白いですが、論拠に触れていないため客観性は感じなかったです。2021/02/18
とりもり
3
タイトルと反して、忠臣蔵そのものについての言及はあまりなく、江戸文化の爛熟期である元禄という時代背景の解説に重きが置かれている。それはそれで興味深いが、さりとてそれを理解してもあまり赤穂浪士の討入の理解の助けにはならなかった。本書が書かれた時期(リーマンショック前のミニバブル期)と元禄期を重ねたり、著者の個人的な戦後体験が語られたり、正直余計な記述も多く、あまり忠臣蔵の理解に資する本とは言えない気がした。★★☆☆☆2018/01/03
ばろやん
0
元禄というものは時間が凝縮しているのだと思う。2015/05/24
wasabi
0
この本は、赤穂事件を紹介するのではなく、そうした刃傷沙汰が起こった元禄期とはどんな時代であったのかを教えてくれる。享楽と奢侈の世相が現在に似通うと著者は言う。民は平和ボケし、失業武士たる浪人が溢れる。確かに通じるものはある。でも、こうした時代劇を産み出す魂とか情とかいうものは、どこかに残っておるのだろうか。2011/03/29
yearning for peace
0
忠臣蔵における、側用人の柳沢吉保の存在、非常に興味深かった。2009/01/11




