花になるらん―明治おんな繁盛記

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 336p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103737162
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

京都の呉服商「高倉屋」のご寮人さんが目指したのは皇室御用達の百貨店。のれんを背負い動乱の明治を生きた破天荒な女主人の一代記。

内容説明

京都の呉服商・高倉屋の娘みやびは、智恵も回るし手も早い。ご寮人さんとなってからは、奥に控えて習い事に興じるよりも店に出たがる働き者で、美しいもの、新しいものが大好き。女だてらに世界を視野に、職人の技巧を駆使した織物を万博に出品しては入賞を果たし、日本が優れた芸術の国であることを世界に知らしめた。皇室御用達百貨店となった高倉屋の繁栄の礎を築いた女性の軌跡を描く大河小説。

著者等紹介

玉岡かおる[タマオカカオル]
1956(昭和31)年、兵庫県生れ。神戸女学院大学文学部卒。1987年『夢食い魚のブルー・グッドバイ』で神戸文学賞を受賞し、作家デビュー。2009(平成21)年、『お家さん』で織田作之助賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆみねこ

67
京都の呉服商「高倉屋」の娘・みやびの生涯。美しいもの、新しいものが大好きで、時代の流れを読み世界に打って出る。蛤御門の変の大火で家や店を失い、夫の不貞と腹上死、妹の不幸と姪の不幸、夫の隠し子を引き取りと家庭の中も波乱万丈。そんな中での密かな恋を糧に商売に邁進する『ががご寮人』。高島屋の基盤を作った女性の物語。バラの包装紙の由来も明かされている。玉岡さんの描く明治の女の物語は読み応え満点。2025/03/15

星落秋風五丈原

37
モデルは老舗のデパート高島屋。家つきお嬢様だったヒロインが幕末・明治初期を逞しく生き抜いていく。2017/10/21

Kei

36
朝ドラによいですね。小さな古着屋が大百貨店に発展していきます。時代の潮流を見抜く先見性や、目の前のお客さまを大事に思う気持ち、職人技を日本の文化として広めようという気概。やはり、ひとかどの企業たるもの、目先の算盤以上の面白さ、でした。成功の影には、都の閉鎖性、陰湿ないじめ、そして、女性が前面に出られない時代が大きく立ちはだかります。失った大切なものには、その理不尽さに怒りがわきました。定価で蔵ざらえをするという、我々が当たり前と思っていた百貨店スタイルは、最近のもの。今、主人公ならどうするでしょうか? 2018/01/01

真理そら

34
高島屋2代目の娘・飯田歌をモデルにした女一代記。家付き娘の強さと悲しさに引き込まれた。天皇が京都から江戸(東京)にちょっと訪問するとばかり思っていたらそのまま都が遷ってしまう状況とか、文明開化によって廃れていく産業、盛んになる産業などが商売人の眼から描かれていて興味深かった。母が娘に語りながら回想するという体裁なので、読み始めたときは京都弁と時系列に混乱しそうになったりしながら読み終えた。2019/02/20

さく

28
呉服屋から大きく成長していく高倉屋の御寮人さん・ががはんの一代記。古希を迎える御寮人さんが昔語りをする形で話が進む。ガガガ!と突き進むががはん。明治初期の京都の雰囲気がわかって面白かった。高島屋をモデルにしているそうで、薔薇の花の由来も書かれていた。今までより高島屋に親しみを持てそう!2018/07/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12245200
  • ご注意事項

最近チェックした商品