GHQと戦った女 沢田美喜

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784103732075
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

進駐軍は子供たちを見捨てるのですか? 米兵と日本女性の混血児たちを救い、堂々とGHQに物申した女性の、愛と怒りと激動の生涯。

進駐軍は恥ずかしくないのですか? 恐れず怯まず権力と対峙した女性がいた! 米兵と日本人女性の混血児を救うため、敢然とGHQに物申して「エリザベス・サンダース・ホーム」を開いた沢田美喜。大財閥岩崎の令嬢が一転、なぜ養う子供のミルク代にも事欠く生活に自らを追い込んだのか。その決意に秘められた「贖罪」とは。たった一人「戦争の後始末」に立ち向かった女性の、愛と怒りと波乱の生涯を描く。

内容説明

戦前上流社会の頂点に君臨した岩崎家。その令嬢が一転、なぜ養う子供のミルク代にも事欠く生活にみずからを追い込んだのか。貴重な茶室を壊して薪にし、高価な家財を惜しげもなく売り払ってホームの運営資金にした強靭な意志と決意。そこに秘められた「贖罪」とは…。岩崎家の栄枯盛衰と重ね合わせ、たった一人、敢然と「戦争の後始末」に立ち向かった稀代の女性を描くノンフィクション。

目次

第1章 鐘をつく男
第2章 進駐軍との孤独な戦い
第3章 岩崎邸の令嬢
第4章 女彌太郎と岩崎と戦争と
第5章 五番街の聖トーマス教会
第6章 「サワダ・ハウス」と「本郷ハウス」
第7章 米情報部とサンダース・ホーム
第8章 澤田信一の告白
第9章 マヨルカ島

著者等紹介

青木冨貴子[アオキフキコ]
1948(昭和23)年、東京生まれ。作家、ジャーナリスト。84年に渡米し、「ニューズウィーク日本版」ニューヨーク支局長を3年間務める。87年、作家のピート・ハミル氏と結婚(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

igaiga

12
この著者の文章が読みにくいのと時代系列があっちいったりこっちいったりなのでイマイチ集中できませんでした。しかしアメリカ兵が日本人女性との間に子供をもうけてその存在をないものにするって・・・と当時の事とはいえ愕然としましたし、それよりも日本人なのに黒く塗って黒人に見せかけて捨てる人もいるという事実にも驚きました。2015/10/02

とよぽん

11
三菱財閥の岩崎家に生まれ、45歳にして戦争孤児(米兵と日本人女性の混血児)を何百人も育てるための施設を作った沢田美喜を、初めて知った。GHQをはじめ米国教会関係者、マスコミ等との壮絶な戦いやエリザベス・サンダース・ホームでの苦労が、詳細な取材に基づいて克明に綴られている。戦後70年という一言では済まない、様々な人々の日々の思いや行動、苦難に満ちた長い年月を、私たちはもっともっと知らなければならないと思った。2015/10/12

hitotak

7
三菱財閥の長女としての裕福な生い立ちや外交官夫人として社交に明け暮れた戦前、エリザベスサンダースホームを作り、多くの混血孤児たちを救った戦後の活動など、そのパワフルな生き様が書かれている。孤児院の子供達と暮らした日々ではなく、むしろ財閥出身者であることから生じたGHQとの因縁が読みどころになっている。今も本郷にあり、観光客やコスプレイヤーが集まる旧岩崎邸はGHQ諜報局員が常駐し、スパイを疑われた者達が監禁された場所だった、というのも驚いた。建物に歴史あり。清濁併せ呑む、スケールの大きい女性だったのだろう。2023/09/16

Miho Haruke

5
図書館で借りた。人気の朝ドラ『あさが来た』ヒロインのモデル広岡浅子が幕末から大正の激変期を駆けた猛女なら、澤田美喜は第二次大戦をくぐり抜けた岩崎の系譜、女彌太郎だ。スケールが桁外れなせいか物語が広がり過ぎるきらいがあるが、聖女だけでない美喜のプロデューサー側面がうかがえて良かった。下山事件のキーパーソン真木については物足りないが、それはまた別の物語かな。それにしても、物質的に豊かでなければ手に入れられない、守れないものがあるのだと庶民は悄然とする。2015/11/07

ユウ

3
本屋さんで、表紙を見て衝動買い。昔読んだ「三菱王国」で岩崎彌太郎を知って、その孫が「女彌太郎」と言われているということに興味を持った。気性や考え方は確かに似ているところが多かった。エリザべスサンダースホームの設立に関して、純粋に善意だけで、戦争混血孤児を救うことを考えたのではないかも知れないが、彼女の行動によって、多くの人が助かったのは事実。自己中な感も否めないが、その行動力と周りを巻き込む力は流石「女彌太郎」だと思う。2018/02/14

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