内容説明
幼年時代兄宣統帝と共に清朝滅亡を体験した彼が、日本陸軍士官学校へ留学した胸中には何が？関東軍の権謀術数に揉まれる兄を助け、戦後抑留生活に耐えて、日本人妻との愛を貫いた昭和日中関係史の主人公の感動の生。
目次
第１章 日本留学
第２章 日満親善のために
第６章 流水落花
第４章 相依為命
感想・レビュー
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よしくん
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これは面白い。尤も、多分20世紀で一番波瀾万丈の人生を送ったであろう愛新覚羅溥傑をしっかり描けば面白くない訳がない。特に本書では、ともすれば一方的に利用されたとか利用したとか、日本の味方だとかそうではないとか単純化して描かれがちな彼の生き方を、多面的に且つわかりやすく描写している。誇りも義務も楽しさも悲しさも情け無さも痛いほど伝わってくる。 とっくに絶版になり恐らく二度と再販にならないだろう本書を古本屋でたまたま見つけて本当にラッキーだった。2022/06/06
