内容説明
意味不明、語義未詳―枕詞の「教科書的解釈」には、つねにこうした説明が、それこそ枕詞のようにつきまとう。しかし、わずか31文字の和歌の多くの部分が、意味不明な字句によって費されるということがはたしてありうるのだろうか。漢字というメディアの媒介する文化がつくり出した多言語のタイムカプセル・枕詞。『人麻呂の暗号』の藤村由加が今、その千年の眠りを破った。
目次
序 ことばのタイムカプセル
第1章 日の道
第2章 飛ぶ鳥のアスカ
第3章 吉祥の地
第4章 ほどかれた漢字
第5章 朝鮮語―古代へのパスポート
第6章 玉の変奏曲
第7章 大陸の香り―先進国のことば
第8章 国のまほろば
終章 神風の伊勢と易経