出版社内容情報
聞いて欲しい人が一人おるんです。「政と聖」(まつりごと)を描く芥川賞候補作。早野ひかるは「先生」に打ちのめされ、銅鐸と土地の来歴を学び始める。ここではかつて罌粟栽培と阿片製造が盛んで、満州に渡って「陛下への花束」を編み、紀元2600年記念万博を楽しみにしていた青年がいた。いつしか昭和と令和はつながり、封印されていた声が溢れ出す。大阪と大陸で響き合う夢とロマン、恋愛政治小説。
【目次】
内容説明
早野ひかるは「先生」に打ちのめされ、銅鐸と土地の来歴を学び、愛する女性の受難に涙する。かつてここには東洋一の罌粟畑が広がり、満州に渡って「陛下への花束」を編むことに憧れ、紀元2600年記念万博に魅せられた青年がいた。大阪と大陸で響き合う夢とロマン 恋愛政治小説。第174回芥川賞候補作。満州から令和の関西万博へ 政と聖を描く野心作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
263
第174回芥川賞受賞作&候補作第三弾(3/5)、今回も第174回芥川賞受賞作です。 本書は、銅鐸罌粟恋愛政治青春譚でした。どうせならバッグに隠し持つのは短剣ではなく、青銅剣にして欲しかった。私は、もう一つの受賞作「時の家」よりも本作が好きです。 https://www.shinchosha.co.jp/book/356751/ 2月は、本書で読了です。2026/02/28
いつでも母さん
141
第174回芥川賞受賞作品を・・読んだ。叫び・・かぁ・・『恋愛政治小説』とあるが、ごめんなさい。私にはちょっと・・昔の万博のチケットを交換してもらえるという会話にはクスッとしたけれど、やっぱり私は芥川賞とは相性が悪いのを再確認した次第。2026/03/07
たま
93
読書会の課題で第174回芥川賞受賞作を読んだ。鳥山まことさんの『時の家』は目に脳が付いて行けず挫折。畠山丑雄さんの『叫び』は、茨木の河川敷、銅鐸、薄っぺらい主人公、大麻栽培、満州等など道具立ては奥泉光さんの小説的。ただ奥泉さんは日中・太平洋戦争に至る日本の歩みをつねに意識していると思うが、『叫び』はその問題意識が希薄でとくに最後の万博で「警護の列の向こうみにいる二つの柔和な白い微笑み」を出したのは私には場違いと思えた。銅鐸を作っている先生や早野に接近してくる女性の描写は小説的で面白かった。2026/03/08
absinthe
90
芥川賞はヘタレが好きだが、今回は妄想と現実の境界すらもあいまいな男が主人公。キャバクラも出禁、市民広場で独演会をはじめ追い出される。銅鐸づくりが趣味で、変人の先生に教えをうけるのだが。この変人先生の造詣がなかなか面白く、ほんわかした大阪弁と相性も良い。この先生も、付き合い始めの彼女も、実在するのか彼の空想なのかもあいまいだ。天皇に万博に戦中戦後入り乱れ、これはアヘンでラリった主人公の空想なのか。一面の罌粟畑のような作品。2026/08/12
シナモン
88
現代の関西万博と古代の銅鐸の掛け合わせが面白い。読みやすくもあるんだけど…私には難しかったです。 2026/01/20




