出版社内容情報
帚木蓬生氏、髙山文彦氏絶賛! 最下層に生きる人々の誇りと真実を描く! 幕末の長州藩で牛馬処理を生業とする若者たちの兵団が結成された。彼らの目的は幕府を倒し悪しき身分制を壊すこと。その中の一人、銃の天才新藏に将軍慶喜狙撃が命じられる。一発の銃弾が左右する日本の命運、維新後、農民の差別感情による惨劇。隠れた史実を基に、青年の凛々しい姿に遥かな希望を重ねる歴史小説の金字塔。
【目次】
内容説明
幕府を倒し、悪しき身分制を壊す。虐げられてきた若者たちは蹶起した。その中の一人が銃の天才新藏だった。幕軍を追撃した果て、新藏に狙撃命令が下される―。明治維新の前後で、何が変わり何が変わらなかったのか。「遠い標的」とは何か…。深い問いを投げかける本格歴史小説。
著者等紹介
八木荘司[ヤギソウジ]
兵庫県加古川市出身。京都大学文学部卒業後、産経新聞社に入社。大阪本社社会部長などを歴任。その間部落問題を徹底取材。1992(平成4)年、『ソウルに消ゆ』(有沢創司名義)で日本推理サスペンス大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hiace9000
106
人は何を“標的”として生きているのか。明治維新前夜、銃に天賦の才を得た新蔵が撃とうとしたのは旧き幕府軍か、それとも身分差を残し続けようとする勢力かー。過度に説明をしない淡々とした筆致の中でじわじわと主題が浮かび上がってくる。理不尽な世に向けられた銃の照準は、今なお残る「それ」を追い続けているのではないのか。同じ人間でありながら虐げられ続けた者の怨嗟と新平民として見出した希望。物語が終わったあと、読み手の中に残るのは「本当に遠かったのは標的なのか、それとも自分自身なのか」という深くも静かな問いなのである。2026/05/22
rosetta
28
★★★☆☆幕末の長州。酒の失敗で奇兵隊を追放された上士の次男冷泉清雅は第二奇兵隊の設立に関わる。彼のもとに賤民たちの組織を正式に藩の軍隊として認めてもらいたいという頼みが来る。彼らの望みは身分差別のない世の中。そのため、幕府軍を追い払った功績で士分に取り立てられるという短期的で限定的な褒美すら断る。維新成立後は賤民の身分を解かれた彼らだが、今度は賤民の身分をそのままにせよという農民一揆の標的にされる。長く部落差別に取り組んできた作者らしい力作。維新戦争のディテールを初めて知った2026/06/01
COPEN
3
幕末、長州藩の若者たちが身分の最下層の人々に希望を見出す物語だが、銃の天才新蔵の最後の言葉が印象的だった。幕末に内容は手に取るようにわかったが、出てくる登場人物が多すぎて苦労した。2026/05/27




