出版社内容情報
長男の障害、夫の死、自身は車椅子生活に。苦難を乗り越えられたのは家族のおかげ。ポジティブ思考と元気おすそわけエッセイ集。
内容説明
私の車椅子を押してくれるめちゃ明るいダウン症の息子、大活躍の頼れる娘、口癖は「あほちゃうか」の天国の夫―。何があっても家族4人で今日もご機嫌!元気おすそわけエッセイ集。
目次
第1章 私の人生を変えた3つの出来事
第2章 いつも家族を笑顔にする優しい長男
第3章 顔も心もパパと瓜二つな頼りになる長女
第4章 案ずるより産むがやすし、横山やすし!
第5章 岸田家のコロナ物語
第6章 「死んでもいいよ」から「生きるんやで」へ
著者等紹介
岸田ひろ実[キシダヒロミ]
1968年大阪市生まれ。ダウン症で知的障害のある長男の誕生、39歳だった夫の急逝、さらに自身が大動脈解離で受けた手術の後遺症によって車椅子生活になる。リハビリ中から心理学を学び始める。2011年、娘・奈美が創業メンバーである株式会社ミライロに入社し、同社主催講演などの講師を務めていた2021年、感染性心内膜炎で再度の心臓手術を受ける。現在は退社し、講演やコンサルティングなどフリーランスで活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どんぐり
101
ダウン症の障害のある息子が生まれたこと、夫が病気で突然死をしたこと、突然に歩けなくなったこと。人生を大きく変えた3つの出来事から綴った山あり、谷あり、家族ありの著者の記録。その生き方はマイナス思考のネガティブからプラス思考のポジティブへである。岸田家のコロナ物語、感染性心内膜炎による2度目の心臓手術を受けた最近の出来事まで、ひろ実さんの前向きに生きる姿が伝わってくる。元気もらえまっせ!2023/10/04
ふう
74
誰の人生も山あり谷あり、なかなか厳しいものですが、岸田ひろ美さんの歩んできた道は、自分なら乗り越えられただろうかと思うほどの困難さでした。それなのに、書かれている内容は、こちらが励まされ考えさせられることばかりで、岸田さんの賢明さと強さに感心しながら読み終えました。どんなときでも、少しでも可能性があるのなら、そこに向かって進んでいく。それを見守り手を差しのべてくれる家族や仲間がいる一。ともすれば狭くなりがちな視野を広げてくれる作品でした。2023/03/26
アオイトリ
28
Youtubeラジオより)大評判の岸田奈美さんのお母さん。ダウン症の長男、夫の早逝。そして、ある日大動脈解離となり、奇跡的に一命を取り止めるも胸から下は麻痺してしまう。生きる希望を無くし苦しむ彼女のもとにたくさんの人が訪れて話を聞いてもらいたがった、というエピソードが印象的でした。関西弁で書かれたら、彼女らしさがもっと伝わったかも。家族を支えるのは、今は亡いお父さんの愛でしょう。「そんなに辛いなら育てなくていい。」障害児を持った不安と悲しみと混乱にある妻を救った言葉です。なかなか言えるものではありません。2023/01/28
くれよん
26
娘の岸田奈美さんの「もうあかんわ日記」を読んだ後に読友さんから紹介された本書。家族が窮地に追い込まれても大らかに構えて乗り切る姿は尊敬に値するが、やはりここに来るまでは苦しく悲しく不安だらけだったんじゃないかな。私の悩みなんか比べものにならないけど、困難に立ち向かうにつれて自身が成長していくものだと思う。ひとりではどうしようもない事でも家族や友人に支えられ励まされながら生きていけるんだと思った。2024/03/23
cocoa
21
若くして夫に先立たれ、自らも突然の病で下半身不随となり車イス生活となった岸田さん。しっかり者の娘とダウン症の息子との、家族の日々が淡々と描かれている。その境遇は、私であれば絶望してしまいそうなものなのに、岸田さんはいつもポジティブで明るい。働く普通の母としての生活が綴られており、岸田さんが障がいを持っていることをついつい忘れてしまいそうになるのだ。家族っていろいろな形があるし、家族間の悲しいトラブルが世間を騒がすこともあるけれど…家族がいるからこそ、私自身も生きていけてるのだなぁと再認識。今日も頑張ろう!2022/08/22