出版社内容情報
《赤ん坊は、ごきげんにとびっきり笑う》――受胎はシャーレから始った。芸術家は全力で母への道を駆け抜ける。鮮烈なドキュメント!
目次
“不道徳な病”
それは蛇のようにかみ、蝮の毒のように広がる
床をつる者
心は燃えても、肉体は弱い
乳と蜜の流れる地
身体の中に無意味な存在があるね
All the tables are covered with vomit
塵の中に打ち倒す
馬鹿の村
鉢の中身を太陽に注ぐ
暗闇に追いつかれないように、光のあるうちに歩きなさい
何十年経ってもこの“今”が続いた場合
にんげん
蜉蝣
はい、こんにちは
海は二つの扉を押し開いて母の胎から漏れ出た
肉にすぎない者
ヴィア・ドロローサ
復活
著者等紹介
エリイ[エリイ]
2005年に東京で結成されたアジアを代表するアーティストコレクティブ、卯城竜太・林靖高・岡田将孝・稲岡求・水野俊紀とともに構成されたChim↑Pomのメンバー。時代のリアルを追究し、現代社会に全力で介入したクリティカルな作品を次々と発表。個展多数開催(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
88
森美術館で「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」に行った際ミュージアムショップに平積みされていた。Chim↑Pomの中心はエリイである。広島の原爆ドームの上空にピカを描き、マンチェスター国際フェスティバルでの「A Drunk Pandemic」や、東日本大震災、福島第一原発、コロナ禍での東京オリンピックのテーマの最後に、出産にまつわる展示が印象に残った。雑誌「新潮」に「OH MY GOD」として連載された期間は2019年9月から2021年4月まで。コロナ禍と重なり、出産も経験したことを、14年間私立→2022/04/03
Sats
3
Chim↑Pomの創造力の源泉でもあるエリイによるエッセイ集。本人のルーツに少しだけ触れることができた気がして、とても興味深い内容。破天荒でありつつも、常に目前の事象に真摯に向き合っている姿が印象的。これからも応援します。2022/08/08
TSURO
3
不思議な文章。読みにくく難解だけど、堂々としていてエネルギーがある。もっと分かりやすくすればと思ってしまうけれど、これが良いのかもとも思う。 チンポムの象徴の女の子、エリィ。森ビルでやっている展示をみた後に読むのが良かった。2022/03/08
mak_1410
3
自分と全く違う感覚を持った人の思考をインストールされるような感覚、はじめは違和感があるがだんだんクセになってくる文章も含めて感染力が高い。2022/02/19
ニコ
2
摩訶不思議な文章で面白かった。アルコールの緩やかな自殺と、赤ん坊の性別の箇所が印象深かった。2023/03/25
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